ナチュラルライフ

10月13日

ナチュラルライフ

19年10月13日(日) 16:30

ナチュラルライフ

都城市金御岳サシバの渡り

サシバはタカの仲間の鳥です。
中国や朝鮮半島、日本で繁殖し、秋には南へ渡り、
東南アジアやニューギニアまで行って冬を過ごします。
今年もその渡りのポイントのひとつ都城市金御岳で、
日本野鳥の会宮崎県支部の中原聡さんと
サシバカウンターズの皆さんがサシバを数え観察を行っています。



日本列島におけるサシバの渡りには大きくふたつのルートがあります。
まず東北地方で夏を過ごしたサシバは、日本海沿いに南下。
新潟、長野、有名なポイントの白樺峠を経て岐阜、滋賀、
琵琶湖の南を通り、神戸、淡路島へと渡ります。
さらに、四国、九州へとやってくるのです。
もう一つは、関東地方で夏を過ごしたサシバたちで、
太平洋岸を駿河湾、伊良湖岬、紀伊半島を抜けて四国、九州へやってきます。

最近、さらに北九州で繁殖するサシバが違うルートで
南へ渡ることがわかってきたそうです。
北九州から九州西部を抜け、佐多岬、沖縄琉球列島、
台湾までは上記の大きなふたつのルートと同じなのですが、
大きなふたつのルートが台湾から中国、フィリピンと渡るのに対して、
北九州からのサシバは台湾からいきなりフィリピンへ渡ることがわかってきたそうです。
ほかにも朝鮮半島から渡ってくるサシバもいることがわかったり、
調査をしている様々な人々の努力でサシバの渡りの神秘が解明されつつあります。

それにしても毎回思うのですが、
サシバは自分が飛んで行くべき時期や場所をどうして知っているのでしょう?
遺伝子に組み込まれているのか、親に教わるのか。
いずれにしても正確に、何町の何丁目何番地まで、目指して渡るのだそうです。
ですからもし、次の春までに彼らが巣立った場所の環境が変わってしまったら、
戻ってきた時には繁殖できないということにもなります。
サシバは春から夏にかけて東北地方より南の、
田んぼが山に迫った迫田や棚田のような環境で繁殖します。
農業をし、里山の環境を保全することが、
じつは自然環境を守ることにも繋がっているのです。
私たち人間が、自分のことだけでなく、
サシバなど他の生きもののことも少し頭に置きながら暮らす。
それだけでも、自然環境のバランスを保つことに繋がるのかもしれません。






今週のひとみママおすすめの花



コスモス

この季節はやっぱりコスモス。
秋風に揺れる姿に癒されます。

10月6日

ナチュラルライフ

19年10月6日(日) 16:30

ナチュラルライフ

都城市金御岳サシバの渡り


キンモクセイが香る頃になると気になるのがサシバの渡り。サシバはタカの仲間の鳥です。
中国や朝鮮半島、日本で繁殖し、秋には南へ渡り、東南アジアやニューギニアまで行って冬を過ごします。
その渡りのポイントのひとつが都城市金御岳で、
今年も中原聡さんとサシバカウンターズの皆さんがサシバの数を数え観察を行っています。



中原さんを訪ねたのは9月27日。
昨年は同じ時期に通算1498羽のサシバが金御岳上空を飛んでゆきましたが、今年はまだ166羽。
過去最低という中原さん。8月から9月にかけて毎週のように台風がやってきて、雨の日が多かったのが影響しています。
そんな時サシバは別ルートで南へ下ったり、どこかで晴れるのを待っているのかもしれませんが、
迫田や棚田のような田んぼが山に迫った場所で営巣するサシバにとって環境の変化による数の減少も考えられます。

サシバは日本では東北以南で繁殖し、カエルやヘビなどを餌としているため、餌が少なくなる秋冬には南へ下るのです。
中原さんは渡りの様子を川にたとえて説明してくださいました。
各地で繁殖したサシバは、大きくふたつのルートで日本列島を南に下ります。
各地からのサシバ(支流)が集まり、本流になって渡るポイントの一つがここ金御岳で、
川の河口に当たるのが佐多岬です。

そんな地図上での渡りのポイントであることと、
都城盆地の南東に位置する金御岳あたりは上昇気流が起こりやすいこと。
上昇気流を利用して高く舞い上がりそのまま滑空して南を目指すサシバにとっては好条件が整った場所です。
宮崎ではこのほか延岡市愛宕山や西都市、高岡町などにポイントがあり日本野鳥の会宮崎県支部の有志が調査を行っています。

中原さんは1984年から(金御岳では1986年から)カウントと観察を行っています。
今年も少しでも多くの方にその活動とサシバの魅力を知っていただきたく、
今月のナチュラルライフのコーナーはサシバをご紹介してゆきますのでおつきあいください。







今週のひとみママおすすめの草花



名残のムクゲ
ムクゲは夏の花で、フヨウやアオイ、ハイビスカスの仲間です。
暑さの和らいだ今、最後の一花を咲かせています。
茶花としても使われます。
秋の草花と合わせて、ゆく夏の余韻を味わうのも素敵です。

9月29日

ナチュラルライフ

19年9月29日(日) 16:30

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笹岡さんに虫の世界を学ぼう!「親子昆虫観察会」

8月、宮崎市の久峰総合公園でひかられたみやざき公園協会主催の「親子昆虫観察会」。
宮崎県環境保全アドバイザーで宮崎昆虫同好会の笹岡康則さんに学ぶ昆虫の世界その最終回です。



昆虫観察を通して、笹岡さんが次の世代に伝えたいこと、託したいことは何でしょう。
昆虫をよく見ること。それは自然を見るということにつながります。
そして自然を見ていると、人間が生きている環境がわかってきます。
虫を観察することで、様々なことを学ぶ基礎が身につくのだそうです。
たとえば昆虫の触覚の違いをみつけるという経験。
それがいつか、ものごとの小さな違いに気づいたり、きちんと見分けることができる力になります。
ノーベル賞を受賞した科学者たちの中にも、かつて昆虫少年だった人が少なくないとか。

昆虫は地球の生きものの4分の3を占めています。
地球は昆虫の惑星とも言えると笹岡さんが教えてくれました。
ですから、昆虫が生きてゆけなくなると、人間を含め食物連鎖のその上にいる生きものも生きてゆけなくなるのです。
宮崎で見つかった植物の種類は3000種ほどですが、昆虫は甲虫類だけでも2800種。
その他合わせると、宮崎で見つかっている昆虫は6000種に及ぶのだそうです。
他の生きものに比べていかに種類が多いかわかります。

昆虫の生息は環境の指標とも言えそうですが、海岸から森まで昆虫を調査する笹岡さんが危惧していることがあります。
それは、虫がいない場所(環境)、死の世界がいっぱいあるということ。
薬剤の散布や、気候変動、異常気象、理由はいろいろありますが、いずれ私たち人間にも関わることです。

昆虫観察を通して、そんなことに気がつく、目が向くようなおとなになってくれたらいいな。
そのためにも、子どもたちには自然の中でたくさん遊んで欲しいです。

では、自然観察するときのポイントはどんなことでしょう。
笹岡さんは虫の中でも甲虫が専門なのですが、
甲虫を観察するために、秋冬、春と森を歩き、枯れた木や倒木を探します。
毎年枯れた木を見ていると、それが枯れて何年目の木なのかがわかってくるそうです。
枯れた木に宿る甲虫には、枯れてすぐの木につく虫、2年目の木につく虫、さらに年が進んだ木につく虫と種類が違ってくるので、
枯れた木を観察することで、夏、昆虫の活動期にどんな虫が発生するか、予想がつきます。
虫を観察したり採集するときは虫だけではなく、植物にも詳しくなる必要があります。
その虫の食草である植物や、地層、どんな土質なのかなど、全体的な自然の様子をつかむことがポイントになります。

自然を学ぶ第一歩は、実際に昆虫に触れること。
今やネットで何でもわかる世の中ですが、だからこそネットの情報ではなく、実際に触れて自分の五感で学んで欲しい。
ネットや本に書かれている情報は、自然界の実情と違うことがあります。
一つの例を挙げると、クワガタはクヌギの木に集まると言われていますが、それは東日本の話。
宮崎の場合はクヌギよりもハルニレに多く集まるそうです。
自ら自然の中に出て、情報を取りにゆく。そしてそれを蓄積する。
草の中を歩くことで、草にかぶれてしまうことを知り、
草の構造を知ることで、どんな虫が集まるか想像できるようになると語る、笹岡さん。
それは、大人になった時、様々な問題や仕事、生き方をも切り開いてゆける基本になりそうです。

虫を観察しながら、地球環境や自分の生き方に想いを馳せる。
とても学び多い昆虫観察会でした。








今週のひとみママおすすめの草花



ニラの花
そうあのレバニラ炒めのニラの花。
この季節、小さな白い花が集まった半球状の花を見かけます。
調べてみたら、やっぱり俳句の秋の季語でした。
韮の花、ユリ科の植物だそうです。

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