5月28日

2016 年 5 月 28 日 土曜日 ナチュラルライフ

串間市都井岬 春駒


今回のナチュラルライフは、宮崎県の最南端の岬、串間市の都井岬です。
宮崎県総合博物館の野外講座「岬馬を観察しよう」がひらかれました。
講師は、串間市主任文化財専門員 秋田優さんです。
いつも風が強い岬ですが、この日はほどよい風。お天気もよく夏を思わせる気候でした。

都井岬は、江戸時代初期、高鍋藩がサムライの馬を生産する牧場を開設したことに由来します。
(秋田さん資料より)
その当時から続く馬が都井岬に陸封され、ほとんど品種改良されずに野生化したものが岬馬です。
昭和28年に馬としては唯一の国指定天然記念物となりました。
岬馬はこの日現在103頭が生息していると秋田さんが説明してくれました。
今年は4月2日に初めての春駒が産まれて以来、11頭の子馬が確認されたそうです。

さて、観察会は小松ヶ丘で行なわれました。

160528_1

その名の通りちいさな松が点在する丘です。馬たちが草を食む場所ですが、この丘に登って馬を観察できます。
丘はきれいに芝刈りがされたように見えますが、それはすべて馬が草を食んだ結果です。
1日のほとんどを草を食べることに費やす馬、この馬を中心にここ都井岬の自然環境と生態系ができているのです。
足元を見ると、馬に食べられずに残っている草があります。
たとえばこの黄色い花。

160528_2

キンポウゲ科のウマノアシガタです。毒があるので馬が食べずに残っています。
この他、臭い匂いが特徴のクサギやオキナグサも見ることが出来ました。
オキナグサは草原の植物。しかし背が低いので、周りの草木が伸びしてしまうと花を咲かせることができません。
こうして馬たちが草を食べてくれるお陰で草原の環境が保たれ、オキナグサが生息できるのです。
昆虫も、馬の糞を食べる糞虫センチコガネが生息するなど、都井岬ならではの自然環境があります。

植物を観察してさらに上に登ると、馬の家族に会いました。
オス馬を中心に3~4頭のメス、そして子馬。子馬は昨年産まれた馬です。
移動する時は年長のメス馬が先を歩き、それに家族が続きます。お父さんは群の後からついてくるのだそうです。

更に登ると、ちいさな子馬とお母さん馬が見えました。
秋田さんによると、どうやらこの日生まれた子馬のようです。

160528_3

つまり今年の春駒としては12頭目、104頭目の岬馬です。
馬の出産は明け方に多いそうです。場所はとくに決まっておらず、岬馬のビジターセンター辺りで出産した例もあるとか。
このお母さんは10才、人間でいうと40才くらいのベテランお母さんです。
初めて出産するお母さんだと、うまくお乳を飲ませることができず、子馬を死なせてしまうこともあるのだそうです。
観察している間にも、お乳を飲む様子が見られたので、まずは一安心です。

160528_4

しかし、子馬はこれから自然淘汰されてゆきます。
弱い子は生きられず、産まれた子馬の3分の2ほどしか残らないのだそうです。
でもそれが、自然のバランスなのですね。

この夏は熱くなることが予想され、子馬たちには過酷な季節になるかもしれません。
でも、そんなダイナミックな自然の営みがみられる場所が宮崎にあることは、素敵だと思います。
どうぞ、一度足を運んで、この自然を体感して下さい。

160528_5

また、宮崎県総合博物館では今後も様々な野外講座が予定されていますので、お楽しみに。




今週のひとみママのおすすめ

160528_6

梅酒ソーダ割り
梅仕事の季節ですね。
梅干し、梅酒、梅ジュース、何をつくりますか?
今週は梅酒をサワヤカにソーダ割りでご用意しました。

5月21日

2016 年 5 月 21 日 土曜日 ナチュラルライフ

宮崎市 山崎川にホタルを飛ばそう

ホタルの季節になりました。
宮崎市本郷を流れる山崎川にもホタルが飛んでいるというので行ってきました。
山崎川は本郷小学校・中学校の西側を流れる川です。
まなび野住宅団地開発に伴い整備されましたが、
その後管理が行き届かず、雑草が茂り薮になり、人が川に近づけない状況にありました。
そこで、きれいな川に戻そうという機運が高まり、
本郷中学校、PTA関係者、OBが「山崎川を清流にもどす有志の会」を発足。
草刈り作業や美化活動を始めたのです。その後 「山崎川にホタルを飛ばそう事業」が加わり、
今年はたくさんのホタルを見ることができました。
この事業に関わっている奥さん、甲斐さん、飛松さんにお話を聞きました。


160521_1


始まりは10年前です。その頃は薮で雨が降るたびに川があふれて、
そばの通学路が危なくなるほどだったそうです。
そこで、地域の皆さんが心配し草刈りや美化活動が始まったのです。
草刈りは大変な作業でしたが、劇的に環境が変化したことで、やる気も高まったそうです。
本郷中学校の先生や生徒も草刈りに参加し、スポーツ少年団も加わるなど、関わる人たちも広がって行きました。
中学生たちは卒業して高校生になっても、またこの川に戻って参加してくれたのです。
それから、かつていたホタルを呼び戻そうということになり、カワニナの放流を始めました。
でも、ちゃんと同じ水系のカワニナを入れ自然生態系を乱さない配慮がしてあります。
本郷中学校の串間研之教頭や宮崎大学の先生方など、
専門家から自然について学び、助言をもらいながら進めて来ました。
始めた当時の中学生たちは成人しました。おとなになった今、
きっと自分たちの川としてこの風景を眺めていることでしょう。
この日も、川べりには地域の方達や学生たちが見学に集まって来ました。


160521_2


最初の1匹目を確認したのは4年前です。それが徐々に増えて、
今年はホタルの飛翔で川の流れが確認できるほどになりました。


160521_3


カワニナもなんとかこの川で繁殖できるように試行錯誤中です。

現在、この活動には「山崎川を清流にもどす有志の会」や
「本郷まちづくり推進委員会(以前は赤江まちづくり推進委員会)」
「赤江未来の会」3つのグループが取り組んでいます。
さらに、地域の子どもたちにも興味を持ってもらいたいと、
昨年度から本郷小学校4年生に、総合的学習の中で山崎川について学習してもらっています。
飛松さんたちが学校に出かけ、山崎川について話をしたり、一緒に川で生きものや水質を調べたり。
年4回の予定ですが、子どもたちにとってはとても良い学びになりそうです。
この日も4年生と2年生の姉妹が、家族と一緒に見学に訪れていました。
飛松さんがオスメスの見分け方を説明して、ホタルを「触ってごらん。」と促すと
「ホタルって触れるの??」という返事が。
ももさんは、ホタルが熱いと思ったのかなぁ。
それとも、虫は触ってはいけないものと思ったのかなぁ。
いずれにしても、このふれあいからちいさな命への興味や配慮が始まるのです。
子どもたちには、ちいさな命たちとたくさん遊んで欲しいと思います。


160521_4


今年、山崎川のホタルのピークは過ぎましたが、
来年はさらに多くのホタルが姿を見せてくれそうです。


160521_5


そのためにこれからも地域の皆さんの河川の草刈りや美化活動が続き、
さらに広まって行きます。





今週のひとみママのおすすめ

160521_6

「ジンライム」

緑の季節にはジュニパーベリーの香りのジンとライムが似合います!

5月14日

2016 年 5 月 14 日 土曜日 ナチュラルライフ

宮崎市 日本野鳥の会宮崎県支部
加江田渓谷探鳥


8日日曜日、宮崎市加江田渓谷で探鳥会がありました。
10日から16日までの愛鳥週間にあわせて、
日本野鳥の会宮崎県支部が開いたものです。
加江田渓谷は市街地から車でおよそ30分。
そんな近い場所に自然豊かな渓谷があります。
この日は朝から雨となりましたが、
集合場所の丸野駐車場にはおよそ30人の参加者が集まりました。

160514_1

県支部長の前田幹男さんからの開催の趣旨や説明のあと、
猪崎悦子さんから自然体験する上での注意事項などを聞いて、出発です。
森にはスズメバチやハゼの木、マダニなど、注意すべきものもいます。
でもきちんと対処法を学べば危険を回避することができます。
それから、猪崎さんからは観察する時に必要な
「やさしいきもち」や「ものさし鳥」の話も聞きました。
「やさしいきもち」は以前の探鳥会の時にもご紹介した、
鳥を見る時の心構えです。

*詳しくは日本野鳥の会HPで。

「ものさし鳥」は、例えばスズメ、カラスのように、
大きさの基準となる鳥を自分で決めておくのです。
すると、知らない鳥と出会った時に
「スズメより大きかった、カラスより小さかった」など、
わかりやすく表現することができます。

雨の加江田渓谷は、まさに緑したたる風景でした。
雨の日に鳥に出会えるか心配しましたが、
鳥は雨の日でも餌をとりいつも通り暮らしています。
この時期は、春に渡って来た「夏鳥」に会えそうです。

160514_2

まず、聞こえて来たのはウグイスの声。
さえずりに続いて、谷渡りと呼ばれる連続する鳴き声を聞きました。
前田さんの話では、この鳴き方は警戒している鳴き声だそうです。
この森には、他にもたくさんの鳥がいるようです。

160514_3

遠くから聞こえて来たのはヤブサメの声。
10センチほどのちいさな鳥です。「シシシシシッ」と鳴きます。
ヒヨドリは、波打つように飛ぶのが特徴です。
「ヒリヒリヒリ」と鳴くのはサンショウクイ、
山椒はひりりと辛い、から来た名前です。
その他、メジロ、渓谷の歌い手ミソサザイ、
そして皆が待ち望んだ夏鳥アカショウビンの「ヒョロロロロ~~」も確認できました。

皆さんが遠く見つめているのはオオルリ。
瑠璃色のうつくしい鳥は鳴き声も素敵でした。

160514_4

この森の向こう、枯れ木のてっぺんにとまって鳴いているのが、見えますか??

160514_5

結局、この日は雨にも関わらず31種の鳥に出会うことが出来ました。
市街地の近くにこんな素敵な鳥の宝庫があるなんて、宮崎はやっぱり素敵です。

でも、ひとつ、前田さんからかなしい話を聞きました。
ある公園にできたツバメの巣を落とした人がいるそうです。
この季節は鳥が雛を育てる季節。確かにツバメが軒下に巣を作って
糞の始末に困るということもあります。
でも、どうか、やさしいきもちで見守って欲しいです。

日本野鳥の会宮崎県支部はこのほどHPを新しくつくりました。
探鳥会の案内や、鳥たちとの共存のヒントが載せてあります。
どうぞご覧下さい。





今週のひとみママのおすすめ

160514_6

桑の実のマフェン

畑の桑の実が熟れる季節です。
マフィンに入れると甘酸っぱいお菓子になりました。

5月7日

2016 年 5 月 7 日 土曜日 ナチュラルライフ

都城市高崎町第9回笛水ウォーク

4月29日、都城市高崎町の笛水地区で恒例の笛水ウォークが開催されました。
笛水地区の活性化のため、地域以外の人に来てもらい、笛水のよさを知ってもらおうと始めて9回目。
口蹄疫の発生した年に中止となった他は毎年4月29日にひらいている行事です。
今年も集合場所の笛水小中学校クラブハウスに募集定員を超える60人が集まりました。

160507_1

開会式では笛水地区活性化委員会会長の竹山國比古さんと笛水地域公民館長の春村光行さんが挨拶。
歓迎の言葉と、この日の日程やお土産について楽しくお話をされました。
これから始まる一日に、なんだかワクワクする挨拶でした。

参加者は午前9時にスタート、およそ8キロの道のりを自然や季節を楽しみながら歩きました。
市道から農道に入ると道ばたには蕨やタケノコが生えています。
希望者はそれらを摘みながら歩くことができます。
早速コサンダケ発見。おとなだけでなく、地元の小学生もタケノコ採りを楽しみました。

160507_2

そして、この季節はなんといっても新緑のうつくしさが一番でした。

160507_3


笛水地区にある学校は小学校中学校一貫校の「笛水小中学校」。
都城市内では唯一の一貫校です。
ウォークには児童生徒や先生方も参加して、地区外からの客さまたちと交流しました。
私も彼らに笛水の魅力についてインタビューしましたが、自然の豊かなところ、
森や畑、緑、星のうつくしさなど自信を持って答えてくれたのが印象的でした。
だれもが、ふるさと笛水を誇りに思っているのが伝わって来ました。
なかでも、一番のおすすめポイントは「ミゴチヒルズ」夕日のきれいな絶景ポイントだそうです。
きっと、みごとな風景が見える丘なのでしょうねぇ。

今回は、九州電力の大淀川第一発電所のダムも見学し、九電の社員さんから発電の仕組みなどの話も聞きました。

そして、お昼頃、後平公民館に到着。
ここでは地元の消防団、婦人部、中山間盛り上げ隊の皆さんがお昼ご飯を用意して待っていました。
まずは、地域の女性たちによる「笛水星流太鼓」の演奏を見学。

160507_4

それから、おもてなしのごちそうです。

160507_5

おにぎりに、そば、がね、焼き鳥、そして「つけあげ」。
つけあげは、豆腐を揚げてショウガ風味の甘辛い醤油ダレにつけたもの。
はっつぁんもだいすきな、笛水の名物です。
ゆっくりお昼ご飯を頂き、帰りにはシュロの葉を使ったバッタづくり体験をし、茅葺きの里へ。
ここで、産物のゴボウやタケノコ、菖蒲の苗を頂いて、帰途につきました。

宮崎には魅力ある自然や地域があることを実感した一日でした。

ぜひ来年はあなたもご参加下さい。









今週のひとみママのおすすめ

160507_6

「笛水のつけあげ」

今週は笛水のつけ揚げを思い出しながらつくってみました。
豆腐の水気を取り、菜種油で固めに揚げます。
おろし生姜と醤油、それに砂糖を入れ、好みの味に仕上げタレをつくります。
揚げたての豆腐をタレにくぐらせて、味がしみたらできあがり。
おやつにも酒の肴にもおかずにもなります!


4月30日

2016 年 4 月 30 日 土曜日 ナチュラルライフ

宮崎市旧城ヶ崎地区資料レスキュープロジェクト(崎村家資料救済)

4月24日、宮崎市恒久1丁目にある崎村さん宅で資料レスキュープロジェクトが行なわれました。


160430_1


現在住宅街である城ヶ崎地区は、かつて赤江港を利用し上方との貿易で栄えた商人街。
江戸時代から明治初期にかけての旧商家が並んでいましたが、区画整理や相続によりその姿はわずかに残るばかりです。
そのうちのひとつ崎村家住宅が解体されるのを前に、廃棄処分などの危機にある歴史・文化に関わる資料の救済と記録化、地域住民への還元を行なうことを目的にこのプロジェクトが実施されました。

きっかけは家の持ち主である崎村恒夫さんが宮崎県建築士会に相談を持ちかけたことでした。
貴重な建物ではないかという相談に建築士会のメンバーが調べたところ、明治16年に建てられた商家の造りであることがわかりました。
広さは53坪、間口が狭く奥に長い平屋づくり。昔は間口の広さで税金が決まったことから、その税金が低くなるようにこのような造りになったのです。
建築士会では、平面図、立面図をおこし記録に残すとともに、この界隈に残っていた旧商家群の記憶をたどるシンポジウムやフィールドワークをひらき勉強を重ねて来ました。
そして、崎村 家に残されやがて捨てられるであろう品々を九州保健福祉大学の山内利秋先生に見てもらったところ、貴重な資料が残されていることがわかり、今回のレスキューに繋がりました。

参加したのは、山内先生をはじめ、宮崎県総合博物館、宮崎県西都原考古博物館の先生方、鹿児島大学の先生や学生たちなどです。


160430_2


他にも文書に詳しい学芸員や地元の歴史家、ボランティア等が参加しての作業となりました。
書類や絵画、本などを隣の倉庫に運び整理して梱包するという内容でした。
とくに、襖には下張りとして反古紙やいらなくなった書類が使用され、それが今となっては貴重な資料なのです。

崎村さんによると、この家はかつてタバコ屋を営んでいました。
それも専売になる前、葉タバコを刻みブレンドしてタバコをつくって売っていたのです。
そのため、タバコを入れていた箱や葉タバコそのものも残されていました。
玄関を入ると土間がありますが、その壁はベンガラ塗りです。店の部分は上がりかまちなどの木の部分は漆塗りだったそうです。


160430_3


一方で、その奥の居住部分は白木で質素な造り。
昔、城ヶ崎の商家は、お客さまのためにはお金を使うけれど自分たちは贅沢しないという心意気があったのです。

長い間眠っていた家に光りが入り、皆の手で貴重な資料が運び出されました。


160430_4


これから専門家の手に寄って調べられる予定です。

じつは今回の取組みに関連して、幕末の安政南海地震関連の記録が見つかりました。
この地域の歴史を調べていた郷土史家が、別の旧家で見つかった文献資料をコピーしたものを持っていたのです。
残念ながらその文献の現物はすでに捨てられてしまったようですが、今、このコピーの文書の解読が進められています。
このように昔の記録をきちんと保全していくことは、未来の防災にも繋がってゆくのです。

さて、資料を運び出されたあとの崎村家ですが、
宮崎県建築士会では29日にボランティアの皆さんとともに清掃を行ない、
5月3日から7日まで「おくりいえプロジェクト崎村家」を催します。


160430_5


崎村家が解体される前に、も う一度大勢の人が集まりうつくしく輝く姿にしてみたいと、
写真展やアート作品の展示、お茶会などが行われます。
そして、それがきっかけとなり、この家を住み継ぎたいという人が現れるようにという願いも込められています。
興味のある人はぜひお出かけ下さい。





今週のひとみママのおすすめ

160430_6

濃厚チーズケーキ
クリームチーズ、マスカルポーネチーズ、サワークリームがたっぷり。
疲れた時は甘いものをどうぞ。

4月23日

2016 年 4 月 23 日 土曜日 ナチュラルライフ

MRT環境賞 団体部門優秀賞
都城市 NPO法人都城大淀川サミット
代表 枩下 信芳さん


MRT環境賞受賞者の紹介、今回は団体部門の優秀賞を受賞したNPO法人都城大淀川サミットです。
代表の枩下信芳さんにお話をうかがいました。


160423_1


都城大淀川サミットは平成22年度から活動を始めています。
活動期間は短いものの、「大淀川環境大学」「大淀川サミット」そして「大淀川子どもサミット」を通して、大淀川の上流域である都城の水質浄化や環境保全の意識普及につとめたことが評価され、今回の受賞となりました。

枩下さんが川の活動に関わることにきっかけは、花繰町の公民館長を務めていた平成6年のことでした。地域を流れる大淀川の支流柳河原川の環境悪化により、川をなんとかして欲しいという住民の要望から始まりました。当時は川に全く関心がなかったと語る枩下さんですが、地域の住民に呼びかけて年に2回川の清掃を行なうようになりました。そこから大淀川をフィールドに活動する仲間との出逢いもあり、大淀川流域ネットワークに参加。
そこで上流域である都城の河川環境を改善する役割を担って欲しいという声に、平成22年に都城大淀川サミットを立ち上げました。(法人化は平成27年)
その基になったのが「大淀川環境大学」です。川の環境や文化、歴史について学ぶ60名ほどの受講者のうち50名ほどが中心になって「学んだ知識を活かしたい」と、都城大淀川サミットを組織。かつて大淀川流域の自治体が集まって16年間続け終了した「大淀川サミット」を平成22年11月1日に民間で復活させました。
その後、子どもたちの川遊び体験の必要性や次世代への橋渡しも考え、子どもたちを対象にした「大淀川子どもサミット」も開催。
沖水川の河川敷で、川の環境や楽しさ、生き物、環境保全について子どもたちが体験し学ぶ場をつくっています。

じつは今年の2月に開催された環境大学に木佐貫も講師として参加し、
エ・コ・コロカフェで取材した様々な川の活動や環境についてお話して来ました。
南九州大学の平岡先生はヨーローッパの川づくりについても話され、環境大学では大淀川に限らず様々な川について学びを深めています。

これからは、今年3回目となる大淀川クリーン作戦、川の清掃を充実させながら続けてゆくこと、
また国土交通省の事業でもある「都城川まちづくり」の中心団体として力を尽くして行きたいと抱負を語った枩下さん。
川の環境は5年ごと10年ごとに改善の成果が見えるので

この次の5年、さらに環境が良くなって行くことを目指して頑張りたいと話して下さいました。
今後のご活躍をお祈りしています!





今週のひとみママのおすすめ

160423_2

心が休まらないときは、まずお腹を満たしましょう。
春野菜を使ったキッシュをつくリました。
新タマネギ、スナックエンドウ(スナップエンドウ)トマトとベーコン入り。

4月16日

2016 年 4 月 16 日 土曜日 ナチュラルライフ

MRT環境賞 教育学習部門 優秀賞
三股町 社会福祉法人 心耕福祉会


三股町にある社会福祉法人心耕福祉会は、2011年からビオトープガーデンや、
散歩道・桜並木の造成を行なうなど周辺地域の特性を利用した緑化、環境整備を行っています。
ナチュラルライフでは2014年7月に、ひかり保育園のビオトープガーデンとして、
ご紹介したことがありますのでご記憶の方もいらっしゃるでしょう。

160416_1

園長でもある屋敷和久さんが環境整備を始めることになったきっかけは、
寺子屋での子どもたちの夏休みの過ごし方に疑問をもったことでした。
三股町は自然に恵まれていますが、子どもたちは川で遊んだり山へ入ることもなくゲームやテレビで遊んでいました。
危ないことを理由におとなたちから自然の中での遊びを制限されていたからです。
そこで子どもたちはすぐに夏休みに飽きてしまったそうです。
屋敷さん自身は、夏休みと言えば川で泳ぎ山へ虫採りに行って自然を満喫していたものでした。
そこで、屋敷さんはひかり保育園そばを流れる年見川を遊びの場として整備したいと南九州大学の先生方に相談しました。
そして関西剛康教授と研究室の協力を得て、隣接する土地にビオトープガーデンを作ることになりました。

以前は保育園施設の周りは廃屋や残土置き場、荒地などがありました。
そこを整備してのビオトープガーデンづくりが始まったのです。
地下水を利用して池を作り小川も流れ、その長さは50メートルにおよびます。
ビオトープというと鑑賞することが目的の施設が多いのですが、
心耕会では、子どもたちが池で遊んだり生き物や植物とふれあって学べることに重点を置きました。
実際、木佐貫が取材に伺った2014年には子どもたちが水着やどろんこパンツに着替え、
水遊びやエビ採りなどをして遊んでいました。
ビオトープの周辺は花や実りを楽しめる植栽がなされ、
子どもたちは四季を通じて自然の営みを五感で学ぶことができます。

160416_2

はじめは先生方に戸惑いがありましたが、
子どもたちと遊びながら自然遊びの経験が少ない先生方も学びを深めたと、
主任の瀬戸口麻純先生が話して下さいました。

この2年の間に整備がさらに進み、前回うかがった時には廃屋が残って
ゴミが積まれていた土地に「いっぽのひかりコミュニティガーデン」が完成していました。
児童発達支援事業所の建物とそれを包むように植栽と桜並木が続いていました。
さらに脇を年見川が流れ、季節になると蛍の乱舞が見られるそうです。
社会福祉施設は閉鎖的になりがちなので、
こうした植栽を行なうことで人が集いやすい環境を目指しています。

160416_3

地域へのオープンな取組みは環境整備だけではありません。
月に1度、地域のボランティアグループがビオトープに面して立つ建物で
「しゃべり場」を開催し、高齢者の語らいや茶飲みの場所として地域に寄り添っています。
また日曜祝日は「ビオトープカフェ」を運営し、子育て支援カフェとして開放しています。
こうして地域になじみ、最近では施設周辺の草刈りなどの奉仕活動に地域の方々が参加して下さるようになりました。
年見川沿いの草も、いつの間にか誰かが刈って下さったのだそうです。

お話をうかがった屋敷先生と瀬戸口先生。

160416_4

この夏も子どもたちが自然の中でちいさな命たちと成長することでしょう。
屋敷先生は、こうした想いや取組みを他の園や施設の皆さんとも共有し広げて行けたらと考えています。
先日は、1月にご紹介した乙房子ども園の刀坂さんたちとも、学童たちのドッヂボール大会を通して交流を行ないました。

子どもたちがこれからも心と体を健やかに成長できますように。
この環境なら大丈夫ですね!

160416_5







今週のひとみママのおすすめ

160416_6

モヒート
いよいよ新緑の季節、ミントが成長して来ました。
ラム、炭酸水、シロップ、レモン、ミントでモヒートもおいしい季節です。

4月9日

2016 年 4 月 9 日 土曜日 ナチュラルライフ

MMRT環境賞 事業部門 優秀賞 霧島酒造株式会社

今回は事業部門で優秀賞を受賞した霧島酒造株式会社のご紹介です。


160409_1


霧島酒造は「人と地球にやさしい心豊かな企業づくり」を経営方針に掲げ、自然の恵として地域で生まれたものを大切に使い、人と地球にやさしい本格焼酎づくりを目指しています。取り組みの一つは焼酎の製造工程で発生する焼酎かすや芋くずをリサイクルして資源化し、ほぼゼロエミッションを達成したことです。ゼロエミッションとは人間の経済活動による自然界への排出をゼロにする仕組みづくり。もうひとつの活動の柱として、貴重な水資源を守り育むため節水活動や森林保全活動を行なってきました。


焼酎かすやくず芋は、自社のリサイクルプラントにて処理しバイオガスを生み出しています。
焼酎かすやくず芋の海洋投棄や畑に肥料として撒くことができなくなったのを契機に自社内でのリサイクルに取り組んだのが1996年から。
食品系廃棄物リサイクルプラントとしては国内最大級のプラントで生み出されたガスは焼酎の製造工程でのエネルギーとなり、発電事業も行い売電しています。
またバイオガス化により発生した発酵残さも堆肥として資源化しています。

この20年の間にはリサイクルが順調に進まず焼酎の生産に影響が出たこともありましたが、改善を積み重ね今日のかたちにまでもってくることができました。
その成功のポイントはどんなことでしょうか。生産本部グリーンエネルギー部の小林努さんは、
「焼酎かすを外に出して廃棄物とするのではなく工場の中で有効利用したこと。
それは資源なんだという考えで焼酎製造という本業の中でリサイクルに取り組んだことが成功に繋がりました。」と話して下さいました。


160409_2


また水資源を守る取り組みは、節水活動のため会社における地下水使用量の把握と合理化を促進するための専門委員会を設置している他、工程排水を浄化し洗浄用水として再利用するなどの節水活動も続けています。
水を育む森づくりも、宮崎県の企業の森林づくり事業として霧島くつろぎの森活動を展開。
社員だけではなく家族も参加して植林、草刈りを行なっています。小林さんも子どもさんと一緒に参加しているそうです。
小さな子どものうちから自然に親しみ森づくりを行なうことは、郷土愛や会社への親しみも湧き、結果ふるさとの自然を守るココロづくりになっています。
さらに自社内での活動に留まらず「どんぐり1000年の森をつくる会」に参加するなど、企業外の活動も行っています。


小林さんは取り組みを継続しながらも現状に満足することなく、さらに高い目標に向かっています。
原料の芋を使い切るためもっと効率よくリサイクルする技術を開発し、水の有効利用をさらに進めるためにも、継続的な発展を目指しています。
それがひいては芋の生産農家さんの想いに応えることになり、農業を守り宮崎の自然を保護する活動にも繋がっているのです。
これからのご発展をお祈りしています。


160409_3







今週のひとみママのおすすめ

160409_4

蕨たたき
灰汁抜きした蕨を包丁の背でつぶしたあと、
木の芽(山椒)を加え、今度は刃の方で繊維を切るようにたたきます。
粘りが出て来たら、味噌とみりんと醤油で甘辛く味つけ。
苦みと木の芽の香りが春を感じさせるおつまみです。

4月2日

2016 年 4 月 2 日 土曜日 ナチュラルライフ

MRT環境賞 受賞者紹介
大賞(個人部門優秀賞)宮崎市鈴木素直さん


今月はMRT環境賞受賞の皆様をご紹介します。
大賞は宮崎市の鈴木素直さんです。
昭和27年に宮崎大学学芸学部を卒業後、宮崎県立盲学校を振り出しに、
木花小学校・本庄小学校などで教鞭をとり、昭和61年に退職。
この間日本野鳥の会宮崎県支部長などを歴任し、探鳥会などを通し数多くの人々や子どもたちを指導。
「野生はともだち」等の多くの入門書を執筆するなど野鳥の素晴らしさ・大切さを伝える啓蒙活動に努めました。
退職後の平成4年に中島義人さん(昨年のMRT環境賞大賞受賞)とまとめた「宮崎の野鳥」は宮崎県の野鳥の現状を示す貴重な資料として、
宮崎県版レッドデータブックの参考ともなっています。
鈴木さんの活動は非常に長く、その多彩な取組みによって
宮崎県の自然環境保護活動に大きな功績を遺した先駆的な取組みである点が非常に高く評価されました。


受賞後のお話を大淀学習館前の大淀川水辺の楽校でうかがいました。
たくさんの鳥がさえずる中でのインタビューとなりました。
もともと鈴木さんが鳥に興味を持つようになったのは子ども時代です。
この少し上流の有田地区で幼年時代を過ごし、大淀川を渡り小学校へ通う日々に川の自然環境や鳥に興味を持ちました。
さらに3年生の時に佐土原の広瀬小学校へ転校し、学校の行き帰り川べりで罠をかけて鳥をとった経験や、メジロを養ったことが基礎になっています。
罠で取った鳥はお腹に納まり、メジロも時にはエサをやり忘れて殺してしまったりもしましたが、命というものを身を以て知ったことがのちの自然保護に繋がりました。
殺してしまった命への心の痛みが命を大切にする行動へと向かわせたのです。
大学を卒業して教師となってからは子どもたちに教えられました。
初めて赴任した盲学校では、子どもたちがセミや鳥の種類を鳴き声で聞き分けるのを目の当たりにして、子どもたちの感性の豊かさを知りました。
また本庄小学校では、ある子どもが12月だというのにツバメを見たと言って来たことがありました。鈴木さんは冬にツバメがいるはずがないと思いましたが、
子どもが言い張るので実際に出かけてみたら、何羽というツバメが飛んでいたそうです。それは昭和41年に宮崎ではじめに確認された越冬ツバメとなりました。
鈴木さんはこのように子どもたちに導かれるように鳥について学ぶようになり野鳥を守る会(日本野鳥の会宮崎県支部の前身)に参加しました。


長い活動の中で印象に残っているのは、水辺の学校前にかつてあった広い中洲で繁殖していたたくさんのコアジサシです。
昔はこの辺りは川幅が広く、両岸には畑があったそうです。そして中洲には石原が広がりコアジサシが集団営巣していました。
動物写真家の岩合徳光さん(ネコの写真で知られる岩合光昭さんのお父さん)がわざわざ写真を撮りに来たほどでした。
また大淀川の河口には入り江と干潟があり、たくさんの水鳥や渡り鳥の宝庫でした。
さらに最近も話題になった門川町枇榔島で繁殖するカンムリウミスズメも貴重な鳥であり、
そんな鳥たちを地域の人々と一緒に日本野鳥の会が保護にあたって来たことが記憶に残っているそうです。
でも、その中洲と入り江は今はもう失われています。
昔の地図を示しながら、かつての豊かな環境について話して下さった鈴木さん。

160402_1

これから自然環境を守って行くために大切なこと必要なことは「有無を言わせず外に出ること」と鈴木さんは言います。
とくに子どもたちをおとなや年長者が自然の中へ連れ出すことが必要だと感じているそうです。
今は自然環境だけではなく子どもたちをとりまく文化も危ういと話して下さいました。
目先の利益ではなく何十年先の子どもたちのために遺すべきことは何か、すべきことは何かその質が問われています。


鈴木さんご自身はこれからもフィールドで自然と人々を結ぶ役割を果たしますが、
やりたいと思っているのが鳥の名前や鳴き方の方言を調べて書き留めることです。
自然とともに暮らしていた昔は地方地方にその場所なりの鳥の名前があり鳴き声の聞きなしがありました。
消えてしまう前に遺しておきたいと語る鈴木さん。


昔はこんなに大きなチヌも釣れる自然があったと目を細めていました。

160402_2

またいつかその自然を取り戻せるように、私たちの世代が頑張らなくてはいけないと思いました。
今後ますますのご活躍をお祈りしています。





今週のひとみママのおすすめ

160402_3

コーヒーティー
ミャンマーのお土産でもらいました。
その名前の通りコーヒーと紅茶のハイブリッド。

160402_4

とても甘い。。。
こうして小分けパックが売られているそうです。
いつか行ってみたいなぁ。ミャンマー。

3月26日

2016 年 3 月 26 日 土曜日 ナチュラルライフ

「宮崎の自然」合同研究発表会

3月13日、宮崎県立図書館視聴覚室で「宮崎の自然」合同研究発表会が開かれました。
県内の動物や植物、地質などの自然を調査研究している、
研究団体が最新の情報やためになる情報を発表する会で、今年で7回目です。
普段は各団体ごとの活動ですが、自然は繋がりあっているので、
せめて年に一度はともに情報を交換しあい、交流しようと始まりました。

今年は9つの団体が発表しました。
宮崎地質研究会は日南海岸の宮崎層群にみられるキノコ岩について


160326_1


宮崎野生動物研究会は2015年度のアカウミガメ上陸報告と養浜の紹介


160326_2


宮崎くじら研究会は宮崎県に漂着したオオギハクジラ属2種について


160326_3


小林生物愛好会は宮崎のコウベマイマイについて


160326_4


そして、日本野鳥の会宮崎支部はジオロケータを使ってカンムリウミスズメの移動経路を探る


160326_5


この他、宮崎応用地質研究会、宮崎昆虫同好会、宮崎植物研究会、宮崎総合博物館が発表しました。

どれも興味深い内容で、あらためて宮崎の自然の多様さを知る機会となりました。

合間の休憩時間には、各団体同士がおしゃべりして交流する様子も見られ、
この7年の成果が現れているようです。

またあたらしい取組みとして、来年度は「宮崎の自然と環境(仮題)」という雑誌をつくることが発表されました 。
以前は宮崎大学や坂元守雄さんが宮崎の自然をまとめた雑誌を出していました。
現在はそれらすべてなくなっていることや、
この発表会を文字に残すという意味でも雑誌の創刊を目指したいとのことです。
本が出来上がったら、研究者だけでなく多くの市民の皆さんに手に取って欲しいです。
それによって宮崎の自然の豊かさと魅力を知り、守っていこうというココロが生まれたら素敵です。
来年度末の発刊を目指します。



今週のひとみママのおすすめ

160326_6

宮崎もサクラ(ソメイヨシノ)の開花が発表されましたね。
今週末、花の名所はお花見で賑わうことでしょう。
そんな場所にお勧めするのは桜色のワイン。
頬もサクラに染めてくれますよ。