#27 古沢勇人(声優)

お~い!元気しちょる?

23年11月1日(水) 20:00

古沢勇人さん(日南市出身)

 

0.1%―――

これは、ある業界で”成功者”と呼ばれる人たちの割合です。

 

港区赤坂のCREATORS HUBにいた今回の主人公、

古沢勇人さんは、日南市出身の声優です。

 

 

古沢さんは、2018年の第2回 キミコエ・オーディションで約12000人の中から準グランプリを獲得しました。

 

(古沢さん)

「嬉しいと同時にもっと頑張らなきゃなっていう。今のままじゃダメなんだなあというのは改めて実感しました。」

 

古沢さんは現在、事務所の声優仲間ユニット『FREVANG』メンバーと一緒に、

YouTubeやSNSで、ラジオや歌などを定期的に配信しています。

 

 

声優を目指すきっかけは?

 

(古沢さん)

「海外の映画が好きだったというのもあるんですけど、(声優を目指し始めた)当時、いろんな人に声をほめられたことで、

 自分の得意な部分・長所というのが、はじめて明確にわかった気がして・・・。」

 

(声優仲間・山田さん)

「(古沢さんは)元気いっぱいで、イタズラをやらかすようなキャラクター」

 

(声優仲間・南須原さん / 声優仲間・林さん)

「やんちゃな弟だね。」「でも、許せちゃうみたいな。」

 

(古沢さん)

「恵まれた環境で育っています(笑)」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

高校時代、サッカー部の顧問をしていた竹田先生は、古沢さんから将来の話をきいて―――

 

(高校時代の恩師・竹田さん)

「正直、ビックリしました。心の中では、”お前無理だろう”と(思っていた)。

 ”何考えてるんだ”という気持ちでありながら、本人の夢をつぶすわけにはいかないので、

 『持ち前のチャレンジ精神でぜひ頑張ってみろよ』というようなアドバイスはしたかと思います。」

 

――――――――――――――――――――――――

 

古沢さんは、2020年、アニメ「啄木鳥探偵處」第十二首 星野達吉役でデビュー。

現在は、アニメや外国映画の吹き替えを担当。

中でも、韓国人気ドラマ「愛の不時着」の初級兵士役、クム・ウンドンの吹き替え役に抜擢されました。

 

 

(古沢さん)

「なんで俺なんだろうっていうのが、一番最初に(お話を)頂いたときに思いました。(家族も)すっごい喜んでくれましたね。

 自分の名前がのってるのを見て『泣いて喜んだぞ』って言ったのですごく嬉しかったです。」

 

(声優仲間・山田さん)

「(古沢さんの声は)すごい魅力的だと思います。この4人(FREVANG)で集まった時に、毛色が違う1人なんで。

 響きがあり、ちょっと渋めの。だからみんな羨ましがってますね。」

 

(古沢さん)

「嬉しいですね。親に感謝です。」

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

声優志望者は毎年新たに3万人以上。

プロを目指している人は30万人以上と言われる声優業界。

 

しかし、実際にプロになれるのは300人程。その確率は、わずか0.1%。

その上、人気声優と呼ばれるのは100人程度と、厳しい現実と闘っています。

 

週に1回、レッスンに通う古沢さん。今日も講師の星野さんから指導を受けます。

 

 

受講中、”演じ分け”について古沢さんは・・・

 

(古沢さん)

「(キャラクターが)太めの方だったら、声の重心を下において(演じ分けしている)。」

 

演じる人物に応じて声のトーンや重心を変えているようです。

 

(声優/講師・星野さん)

「(声優で生き残るためには)同じことをやっていても先輩には絶対に勝てないので、先輩がやらなさそうな事を。」

「ブルー・オーシャン(競争相手のいない未開拓の市場)を狙っていく(ことが必要。)」

「声質の幅をひろげることによって、そのオーシャンの数自体を増やしていくことですかね。」

 

(古沢さん)

「(目指している声優の仕事は)アクション系のワイルドな芝居に惹かれることがすごくあったので、そこでやっていきたいなというのはありますね。」

 

――――――――――――――――――――――――

 

高校時代、サッカー部のキャプテンを務めていた古沢さん。

1年生のとき、バセドウ病を発症し、部活を辞めようとしたことがありました。

 

(古沢さん)

「その時に、竹田先生に止めていただかなかったら、多分今の自分はなかったのかなと思います。」

 

古沢さんを救った言葉とは―――

 

”お前ならできる”

 

(高校時代の恩師・竹田さん)

「何よりもまず、その場で一生懸命やれと(声をかけた)。」

 

その言葉が、今の古沢さんを支えています。

 

そして手術を行い、バセドウ病を克服した古沢さん。

 

(古沢さん)

「辞めずに続けたから・・・結果、自分と向き合えたのかなって思いますね。」

 

 

若手声優が集まる舞台の稽古にお邪魔して、古沢さんの印象を聞いてみると―――

 

(声優・順能さん)

「最初は凄く”ウェ~イ”という感じでノリノリな方だと思っていたのですが、意外と丁寧。

 それでいて、ノリが悪いわけでもなく、キャラに乗って話を盛り上げたりもしてくださる方。」

 

 

(声優/講師・永吉さん)

「とにかく素直なところが、一番良いところだと思います。”声優をやる”って、すごく技術力がいるというか。画面を見て、台本を見て、相手役の人の声も聞いて、海外ドラマだったら耳から本国の声を聞いてっていう、いろんなことを一気にやらないといけないので。同じ声優の人たちの芝居を”よく感じる”、そういう感受性が必要なのかなと思います。(古沢さんは)すごくいろんな人の言葉をよく聞くし、そういう意味でとても良いと思います。」

 

――――――――――――――――――――――――

 

古沢さんにとって、声優とは・・・

 

(古沢さん)

「いろんな人に、希望や夢を届けることができる職業なのではないかなと思います。」

 

 

「これからも、いろいろ挑戦することは多いんですけれど、いろんな人の期待を胸に頑張っていきますので、ぜひ応援よろしくお願いいたします!」