#23 明利英司(ミステリー作家)

お~い!元気しちょる?

23年7月12日(水) 20:00

明利英司さん(ミステリー作家)

 

東京・大手町にある紀伊國屋書店。

店内を奥に進んでいくと・・・

 

ここに、本日の主人公、明利さんが手がけたミステリー本がありました。

 

 

 

(明利さん)

「町のお魚屋さんが舞台になって、それにミステリーを絡めているという、

 ちょっと特殊な、お魚ミステリーと呼ばれるジャンルになっています。」

 

 

明利英司さんは、都城市出身。

2013年に、ミステリー文学新人賞で優秀作となり、

翌年、小説家デビューを果たしました。

 

これまでに8作の小説を出版。

5作品目の小説「憑きもどり」は2018年に映画化されました。

 

 

 

今回の出版本について、関係者に聞いてみると―――

 

(紀伊國屋 店長)

「特徴としては、ご本人の優しい人柄が出ています。ミステリーなのに優しい。

 人を傷つけないんですよ。唯一無二のミステリー小説だと思います。」

 

(出版社 編集担当)

「私が担当した作品の中で、人が亡くならなかったのは、この作品が

 初めてかなというぐらい。」

 

(明利さん)

「(編集担当は)普段厳しいんですよ。とにかくやり取りが多い。

 小説家が1人でぱっと書いてというのはめったにないことなので、打ち合せを積み上げていってようやくお店に並ぶ。ここにくるまでが一番大変。」

 

 

明利さんは、本を出版すると、必ず宮崎の恩師の元へ贈ります。

 

(恩師)

「私宛にサインをして、ぜひ読んでくださいと持ってくるんですよ。」

「まさか小説家になるとは思っていませんでしたね。」

 

 

明利さんの自宅へお邪魔しました

 

明利さんの作家活動に欠かせないのは、携帯電話。

 

 

携帯電話に文字を入力し、書き溜めたものが小説になります。

 

(明利さん)

「パソコンはあることはあるんですが、私自身苦手なので、(やはり執筆のメインは)携帯端末ですね。」 

「今でこそスマートフォンを使っていますけれど、つい先日(5月)までガラケーを使っていました。」

 

 

明利さんは高校を卒業後、東京の専門学校へ。

卒業後、アルバイトをしながら執筆活動をはじめました。

 

つらい時期もありましたが、中学時代の塾の恩師のエールが心の支えとなり、小説家デビューを果たすことができました。

 

(明利さん)

「(恩師は)デビュー前とか、”東京で1人でふらふらやっていますよ”と言っても、それでいいよと言ってくれるんですよね。”ちゃんとしっかりせんか!”ではなく。人の気持ちを考えながら大人目線のことが上手に言える人ですね。頭が上がらないですね。」

 

(恩師) 

「彼の良い性格が、本の中にも垣間見られていますね。」

 

 

実は明利さん、”3つの顔”を持つ、ミステリー作家なんです―――

 

 

(出版社 編集担当)

「作家には多才な人が結構多いんですが、(明利さんは)その中でもちょっと異色なんですよね。」

(紀伊國屋 店長)

「三刀流・・・というのかな。」

 

3つの顔。もちろん、1つ目は作家としての顔。

2つ目の顔とは・・・

 

向かった先は、東京・渋谷。

 

 

明利さんは、作家仲間と一緒にアマチュアバンドを組んでいます。

ボーカルは、40万部を超えるベストセラー作家の岡崎琢磨さん。

 

バンド結成の理由をきいてみると・・・

 

(明利さん)

「作家同士のお食事会で(岡崎さんと)偶然一緒になって。バンドを組んでいることが奇跡みたいなものです。」

 

(ドラム担当 ※公認会計士)

「普段は友達だったり、メンバーとして接しているが、本を読むと別人のよう。同じ人物が書いているとは思えない。そこはメンバーの特権だなと思います。」

 

今回出版された本の帯は、バンドメンバーの岡崎さんが書いています。

 

(岡崎さん)

「今回の作品もずっと書いているのを聞いていたが、なかなか刊行に至らなかったので、いつ出るんですかってずっと聞いていた。満を持して今回出版ということで、そこに帯で僕の名前を出してくれたのは非常に光栄でしたね。」

 

 

 

3つ目の顔は―――

 

 

明利さんは、無類の魚好き。好きすぎるあまり、独学で寿司の技術を学び、2020年に『居酒屋 明利』をスタートさせました。

 

好きな営業日に、キッチンとカウンターを借りられるシェアレストランで営業しています。

(明利さん)

「普段はフランス料理をしている店舗で”間借り営業”をおこなっています。」

 

寿司ネタはもちろん宮崎どれ。

主に日南市 目井津漁港から仕入れています。

 

(常連客)

「(寿司に)毎回ビックリさせられています。」

「(明利さんは)本当に多才な方。小説も書いて音楽も出来てお寿司も美味しくて。

 本当にすごい方だなと思います。」

 

(明利さん)

「魚だけでなく、醤油や味噌もすべて地元産にこだわっています。」

 

 

『元気しちょる~?』の想いを込めて。地元の恩師から東京の明利さんへ―――

 

(明利さん)

「宮崎の人で霧島焼酎もらって嬉しくない人、いないと思いますよ。

 おそらく、お酒が飲めなくても嬉しいんですよ。私は料理にも使いますからね。」

「応援してもらった分、宮崎・都城に恩返ししていきたいなと思います。」

 

明利さんの、今後の目標は?

 

(明利さん)

「小説家・寿司屋・音楽この3つを今やっているわけですけれど、これらの知名度を今後もっとあげていきたですね。

 みなさんの応援あってのことだと思いますので、この3つをもっと育てていきたいと思っています。」