#16 中武兄妹(ラグデザイナー)
22年12月7日(水) 20:55
中武薫平さん(宮崎市出身・27歳) 中武千友梨さん(宮崎市出身・24歳)
東京・台東区にあるビル。
ここに主人公たちのアトリエがありました。
今回の主人公 中武薫平さん27歳 そして妹の千友梨さん24歳。
中武兄妹が作っているのがお洒落なマット “ラグ”。
どうやって作っているんでしょうか?
(兄・中武薫平さん)
「布に手持ちのミシンみたいな機械なんですけど、
これで糸を打ち付けてラグするっていう方法ですね。」
ラグの発祥は北アフリカのモロッコ。
若い女性に人気を集めているお洒落アイテムなんです。
【タフティングガン】と呼ばれる電動工具で生地に糸を打ち込むと表はこんな感じに!
これを型とってラグを完成させます。
(妹・中武千友梨さん)
「本当に自分が描いた絵がこうやって立体にフカフカのラグに出来上がるっていうのが一番面白いところだと思います。」
薫平さんは約1年前にオリジナルのラグを作る『タフティングスタジオ毛毛』をオープン。
現在スタッフは15人。
オリジナル商品を制作しながらラグ作りが体験できるワークショップも行っています。
デザイナーとしての評価も高い薫平さん企業からのオーダーラグも制作しています。
(兄・中武薫平さん)
「PIZZA-LAさんからの依頼で作ったピザの実寸大のラグです。糸を混ぜて打ってるんですけど、よりベーコンとかチーズがリアルになるように色を決めるのが大変でした。」
「これは去年のクリスマスに作ったターキーラグです。」
(妹・中武千友梨さん)
「本当にこれはできる人いないんじゃないかっていう難しさです。」
繊細かつ鮮やかな色は“80種類”の糸を組み合わせて表現するんだそうです。
(兄・中武薫平さん)
「糸を混ぜることで、ちょっとしたグラデーションを表現する事ができます。
絵具を混ぜるのとちょっと似てて糸を混ぜて色を作っていくって感じです。
さっきのチキン(ターキーラグ)に関しては、糸が10色から15色ぐらい。
焦げや照り感の再現にはこだわりましたね。」
こうした技法で県のシンボルキャラクター”みやざき犬”やハロウィンの時には”パンプキンマスク”もラグで制作しました。
その斬新なアイデアとデザインはSNSでも大人気!なんだそうです。
スタッフに中武兄妹のことを聞くと・・・
(スタッフ)
「すっごい仲良しです。しゃべらなくてもお互いに思ってる気持ちが分かち合っているという不思議な…」
(妹・中武千友梨さん)
「そうなんじゃないかなぁと思ってます。
薫平さんは難しいので、みんなの仲介役を私がやってます。」
薫平さんは宮崎大宮高校を卒業後、多摩美術大学に進学。
その後スポーツアパレルメーカーでデザイナーとして働いていました。
なぜラグ作りを始めたんですか?
(兄・中武薫平さん)
「最初趣味で(タフティング)ガンを海外から輸入して趣味でやってた時に、今パートナーシップを結んでいる【MIYOSHI RUG(大手ラグメーカー)】の代表から連絡がきて、一般の人にもワークショップやりませんか?みたいな話になって会社になったって感じです。」
そのころ千友梨さんは大学を卒業して都内の広告代理店で働いていました。
(妹・中武千友梨さん)
「その新卒で入った会社で、あぁー辛いなって思って一ヵ月休職したんですね。休職のタイミングで丁度このワークショップのプレオープンみたいな感じで、休職1日目からここに来て手伝いをしてて“ここで一緒にやろうかな”って」
(兄妹が)東京で一緒に仕事をしていることについて両親は?
(母)
「まさかまさかのことでした。本当に。」
兄妹で良かった面は?
(兄・中武薫平さん)
「仕事が頼みやすいとこはありますね。」
(妹・中武千友梨さん)
「薫平さんをみてて、こう思ってるんだろうなぁはなかなか分からないんですよ普通の人だったら。でも私はそれが分かるんで、そういうことは兄妹っていう感じですね。」
デザイン全般を手がける薫平さん。
子どものころから独創的な絵を描いていました。
(父)
「色使いが独特で、見たどおりの色を使わずに自分が感じたカラフルな色を使ったりとか。」
(母)
「学校の先生から“空を青で塗りなさい”と言われたことにすごく彼は何でだ?って思ったみたいで。」
(兄・中武薫平さん)
「(絵を描くのは)楽しかったんだと思います。」
(妹・中武千友梨さん)
「(薫平さんは)自分にしかできないことをやりたいんです。ずっとそのことしか頭が働いていない。人にはない考え方が頭にあっていろんな人が発見しないことを頭で考えてる。」
そんな薫平さんに【わけもん!!】のラグを作ってもらうことに!
(兄・中武薫平さん)
「ポイントはロゴの再現度ですかね。平仮名の文字の再現度が難しいかなと思います。」
まずはプロジェクターで投影し下書き。
下書きが完成するとタフティングガンで糸を打ち込んでいきます。
果たしてどんなラグになったんでしょうか・・・!
完成品はこちら!難しいと話していた“わけもん”のロゴも立体的に表現。
背景も鮮やかな色使いでお見事です。
宮崎の家族から東京の薫平さん・千友梨さんへ
(父)
「東京で頑張っているようですね。あんまり一生懸命なりすぎないように頑張ってください。」
(母)
「二人で支え合って仲良くこれからもやっていってくれたら、お父さんお母さんも嬉しいです。」
(妹・中武千友梨さん)
「めちゃくちゃ宮崎が大好きで、このラグを通じて宮崎でもイベントしたいなってずっと話してて、出張ワークショップとかしたいなと思ってます。」
ご両親へ
(兄・中武薫平さん)
「千友梨さんと二人で、そのほかの東京のメンバーのみんなと一緒に東京で頑張っていきます。」
(妹・中武千友梨さん)
「これからも応援しててね!元気でね。」
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