#56 青木香奈子(プロゴルファー)
26年4月1日(水) 20:00
青木香奈子さん(宮崎市出身)
一見どこにでもいそうな普通の女性。
でも実は―――
彼女は宮崎市出身のプロゴルファー、青木香奈子選手。

取材D) クラブの得意不得意はあるんですか?
青木選手)あります。私アイアンが好きなんですよ。
5番アイアンまで入れてたんですけど、トーナメントのグリーンの硬さの関係上、
やっぱ球を上から落としたいなっていうのが去年の課題でもあったので、その面を含めて
5番アイアンを抜いて、ユーティリティの方が球が高いので、ユーティリティを一本増やそうかなっていう。
ゴルフの世界で”プロ”と名が付くのは二つ。
一つはゴルフスクールや練習場でアマチュアに指導するティーチングプロ。
そしてもう一つが、国内外で開催されるトーナメントに出場し、賞金を稼ぐツアープロ。
青木選手はツアープロとしてトーナメントに出場しています。
現在、東京を拠点に各地で行われる試合に参加している青木選手。
オフシーズンの2月上旬は、室内でコーチとのトレーニングに励んでいました。
(武井コーチ)
「彼女の場合、結構思い切りがあるところはすごい魅力かなと思います。
やっぱり飛距離が出る分だけ他の選手にない、そういう長いクラブでのアグレッシブさがあって、
長い番手での調子がいいときのゴルフは本当すごいと思います。」
女子プロゴルファーのドライバーの平均飛距離が230ヤード前後と言われる中、青木選手の飛距離は264.6ヤード。
しかし―――
(青木選手)
「ショットの調子が命です。フットが良ければパターも入るようにしちゃう。」
飛距離だけでは勝てないプロの世界。青木選手は、最新のゴルフ機器を取り入れてトレーニングをしています。
持ってきたのは、体重計の様な板2枚。スイスのメーカーが開発した、足にかかる圧力を計測する機械です。

(青木選手)
「全て数値化です。ノー感覚。」
(武井コーチ)
「どこに体重がいってて、どういう動きをしてるのかとか、それぞれの足のパーセンテージ・割合だったりとか、
あとはどこにそれぞれのピークが来てるのかとかっていうのをちょっと見ながら(練習しています)」
―――
青木選手はミレニアム世代と言われる2000年生まれの25歳。
子供の頃から運動は好きだったものの、ゴルフに触れたのは小学生からでした。
(青木選手)
「(クラブを)初めて握ったのは10歳で、真剣にゴルフ1本で始めたのは15歳ぐらいですね。
ゴルフを始めたきっかけは、祖父がクラブを買ってくれてって感じだったんですけど。
でもそっからゴルフが好きで始めていくにつれて何となくプロになりたいなって思っていった感じですかね。」
プロゴルファーを目指し、中学卒業後は多くのプロを輩出している宮崎日大へ進学。
2024年にプロテストに合格し、プロゴルファーに。
オフシーズンはスイングだけでなく、肉体改造にも取り組んでいました。
取材時、体重は55キロだと明かした青木選手。
昨シーズン終了時の50キロからは5キロ増量となりました。
(青木選手)
「この歳で増量なんて言いづらい部分でもあるんですけど、でもやっぱ結構、みんなオフは大きくするので。
徐々にシーズン終わるにつれて減っちゃう。できるだけ重たい方が体力的にも(良い)。」
普通ならためらってしまいそうな話も飾らずに話してくれる青木選手は、ゴルフ界でも人気者。
プロになる前にYouTubeのゴルフチャンネルに出演すると、その美しいスイングと明るいキャラクターで
”アオカナ”として瞬く間に注目を集め、SNSのフォロワーも急増。
現在、インスタグラムのフォロワーは11万人を超えています。
(青木選手)
「(フォロワーが増えるのは)純粋に嬉しい気持ちの方が大きかったと思います。
やっぱり、注目されるっていうのは変なプレッシャーももちろんある中で、
今ももちろんその気持ちもあるんですけど、でもその分、味方っていう方に考えた方が
自分的にもいい方向に繋がっていくと思うので、”味方が多い”っていう考え方にしています。」

プロとして2シーズン目を迎える青木選手。
しかし、高校卒業後すぐにプロになれたわけではありませんでした。
その当時のことを知る人が宮崎にいます。
名門 フェニックスカントリークラブのメンバー福森さんです。
(福森さん)
「(青木選手が)19歳の頃、(私が)プレ-する時にキャディーでついたのが最初です。
もうだから6年ぐらい前ですかね。」
プロを目指していた青木選手は、研修生兼キャディーとして勤務。
年に1回行われるプロテストに臨んでいました。

(福森さん)
「(交流が続くことは)めったにないんですけど、プロを目指してるっていうことで、
その後に一緒にラウンドをしようという話になってラウンドしたっていう感じですかね。
本当にプロになりたいんだということで、一生懸命ここの研修生としてトレーニングもされて。」
(青木選手)
「(プロになろうと思ったのは)進路を決めるときですね。
大学行くか、プロになるかっていう段階で、大学行く場合はもうゴルフをほとんどしないっていう選択だったので、
そのときに、やっぱ大学よりもフェニックスで研修生してプロを目指したいなって思っていましたかね。
最初は後悔は結構ありました。最初のプロになれない時期は、やっぱり大学生楽しそうだなって思ったことも
結構ありましたし、4年ぐらいは後悔してたんですけど...。」
合格率3%という厳しいプロテスト。
青木選手はゴルフを離れていた時期もあったそうです。
(福森さん)
「(青木選手から)苦しいっていう思いは聞いたことありますけど、
辞めるかもって聞いたのはそれ1回だけですかね。」
その後、自分を追い込むため東京へ拠点を移した青木選手は、6回目の挑戦で見事合格。
10代の合格者も多い中、遅咲きのプロ生活をスタートさせました。
(福森さん)
「いやもう本当嬉しかったですね。スマホで結果を見ながらずっと追いかけてたんですけど、
多分最終組が終わるまで結果がわからなかったんですよ。
最終組が終わったときに”プロに受かった”っていうことですぐ連絡をさせていただいたら、
すぐ”やりました!”と(連絡が)返ってきましたね。」
―――
今では全国各地を飛び回る日々。
プライベートを一緒に過ごすことが多いのは、高校時代からの親友、木下夏帆さんです。
二人のディナーに同行すると、女子トーク満載で楽しそうな話が止まりません。

取材D) 本当にずっと喋ってますね。
青木選手)やばいんですよ。本当どうでもいい(話ばかり)。
TikTokを見出したら逆に(話が)止まらないんですよ。
取材D) ゴルフの話はしないんですか?
青木選手)まじでしないです。全然しないですよ。
木下さん)(ゴルフの話を)するときってさ、どっちかが試合のときとかじゃない?
木下さんは、自身もプロを目指しながら、青木選手のキャディーも務めています。
(木下さん)
「私が結構聞いてることが多いです。技術的な問題で。”バンカーどうやって打ってる?”とか。」
そんな木下さんから見た青木選手の強さとは?
(木下さん)
「一瞬、終わって車に乗って落ち込む、黙ってる、とかはあるんですけど、黙りながら涙をぽろっと流して。
私もそれはわかってるから何も言わず、向こうこっちが喋るまで待つ。
それが、本当5分とかで。そこで何か切り替えてんだろうなと思って。」
(青木選手)
「なんか一瞬(涙を)流したら終わるんですよ。逆に流さなくてずっと何か(ずーんと)やってると延々続くんで、
もう一瞬垂らして、”よし行こう!”みたいな感じ。」
オンとオフを切り替えて、青木選手はプロの世界に挑戦しています。
”お~い!元気しちょる?”
全国各地で頑張る青木選手に、宮崎からエールを送る福森さんからの贈り物。
(青木選手)
「SUZU KIRISHIMA!私も結構オフシーズンのときはよく実家で飲みます。霧島。ちなみに紙パックで。(笑)」

福森さんからのビデオレターにも笑顔いっぱいの青木選手。
そして、3月末に宮崎で行われたアクサレディスゴルフトーナメント。
地元の歓声を受け、青木選手はのびのびとプレーをしていました。
(青木選手)
「味方というかすごい応援してくださる方が多いので、楽しく1日プレーできたと思います。」
トッププロを目指して、青木選手の挑戦は続きます。
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