厳しい余寒つづく

ノダっち

22年2月17日(木) 16:57

鹿児島上空1500m付近の寒気は、
きょう午前9時の観測で
-9.7度を観測していました。

午前9時の観測としては、
昨年12月26日の-9.2より
少し低くなっていて、
今季最強クラスと言えるでしょう。
(21時の観測は
 12月26日は-9.8度でした)

2月も後半になって
最強クラスが入ってくるとは、
さすがにラニーニャの冬でした。

もう一度、来週初めにも
同じクラスの寒気になる可能性もあります。


この強い寒気によって、
けさは、
放射冷却が効く場面ではなかったものの、
きのうの朝よりも低くなったところが多く、
平年より低めの気温でした。

0度前後まで下がった所が多くなっています。

日中の気温も、
広く一けたになりました。

風は、きのうに比べると
落ち着いてきているものの、
空気はかなり冷たいです。

空気も乾いていて、
最小湿度が
各地で30%をして回っています。


寒気は、底を抜けますが、
あす朝にかけても、
薄雲がかかるくらいで広く晴れるため、
放射冷却が効いて
けさよりも冷える所がありそうです。

北部山沿いは、
低温注意報も出ました。
水道管や路面の凍結に
ご注意ください。

あすの昼間も、
薄い雲がかかるくらいで、
広く晴れますが、
きょうよりは南部を中心に
日差しが弱まるタイミングが
増えてきそうです。

日差しが弱まると、
これまたあすも
寒さを強く感じるでしょう。


あさっては、
南岸低気圧が通過して
広い範囲で雨が降りそうです。

午前を中心に降るように見えます。

午後は、ほとんど止むか
弱まる所もありそうです。

一方、きのうまでの予想よりも
低気圧が南に離れて予想されてきていて、
昼間も、予想ほど気温が上がらず、
北部を中心に
かなり寒くなる可能性があります。

山沿いは、降り出しが
雪の所もあるでしょう。
今の予想では、1500m付近で0度の線が
県内より北に上がりそうですので、
山でも雨に変わる所が多い見込みです。

あす以降の資料で
雪の可能性が高まれば、
また情報が出ると思いますので、
最新情報もご確認ください。

この低気圧が東に抜けながら発達して、
その後、また
強い寒気を引き込んできそうです。

今回の今季一番を
更新するほどではないですが、
同等クラスの予想になっています。

来週初めも寒いです。

その後、来週後半にかけては
ジワジワと寒気が抜ける予想が
変わっていません。


きょう発表された一カ月予報も、
その流れで
26日~の2週目の平均気温は、
平年より高い予想です。

一方、3月5日からの3週目からは
低:並み:高=3:4:3の
ほぼ平年並みとなっています。

どう転ぶか、今後の予想に注目です。

この3週目からの気温が
桜の開花のタイミングには
影響してくるでしょう。

きのうWNIから発表された予想は、
これまでの予想よりも少し遅れて、
標本木が平年(3/23)よりも遅めの
3月26日になりました。

今後の、日南海岸の山桜や
桃の節句の桃の開花状況などを
確認しながら見てみましょう。


さて、17時台で
MRTアプリの
「野田さんに聞いてみよう」
にお答えする形で
春一番について改めて
お伝えしましたが、
こちらにも、九州南部の
発表基準について書いておきます。

鹿児島地方気象台から
九州南部(宮崎県・鹿児島県)で
春一番が発表される条件は、
立春から春分までの期間に、
 低気圧の影響を受けて広い範囲で
 南よりの風
 毎秒8メートル(10分間平均風速)以上
 吹き、気温が上昇すること」
(鹿児島地方気象台HPより引用)
となっています。

なお、OAで
伝えきれなかったのですが、
この春一番は、
「春」という語感から受ける
うららかな雰囲気は一切ありません。

むしろ、防災的に
強風に注意すべき状況です。

また、春一番の後には、
今回の北陸のように、
そのあとすぐに
また寒の戻りが起きやすく、
気温変化が大きくなりやすい
場面でもあります。

春一番をもたらす低気圧は
強い風をもたらすように
発達してきているため、
東に進むときには、
その後ろ側に冷たい空気を
伴っているためです。

温帯低気圧は、
暖かい空気と
冷たい空気の差が大きいほど発達するので
低気圧の南で温かい空気が強く入れば、
北からは冷たい空気も強く
流れ込んできていることも意味します。

この春のうちに、
発表があるかどうかは
現時点で分かりませんが、
またその場面が見えてきたら、
お伝えしますので、
随時、ご確認ください。

220217_1
正午の
衛星トゥルーカラー画像
(気象庁ホームページより
JMA,NOAA/NESDIS,CSU/CIRA)

強い寒気によって
筋状の雲がビッチり出ていて
九州の東海上も
陸から近い所から出ているのも
寒気が非常に強いことを
示しています。

弱まると陸から離れます。

東シナ海の雲が
ぼんやりしているのは
空の高い所の雲が
あるためでしょう。
220217_2
午後3時過ぎに
かかってきた薄い雲で
うっすらと
ハロが出ていました。
(見やすくするため
少し協調処理をしています)

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