やはり危険なヤツでした

ノダっち

24年8月29日(木) 18:00

まだ過ぎ去っていませんが、
すでに各地で竜巻によるとみられる
被害が相次いでしまいました。

台風の暴風域の外側にできた
太い雨雲の帯が県内をゆっくり北上し、
その下で突風が発生したとみています。

暴風域の外側で
このタイプの太い雨雲が出来ることは
よくあることなのですが、
今回は、台風の動きが遅くて、
ゆっくりと北上した影響で、
県北部では線状降水帯
認定が出るまで
大雨を降らせました。

きのうの昼過ぎの推定竜巻発生時から
やはりこの台風は
「ヤバいやつ」だと確信したのですが、
北上する発達した雨雲に備えて
もっと窓から離れて過ごすように
ということを強く言えばよかったと
悔やんでいます。

2005年の台風14号の時も、
このタイプの太い雨雲の下で
徐々に竜巻が発生して
それに伴って
各地で竜巻が発生したのも覚えていて、
そういう意味でも
さらにこの先の被害が心配です。

台風は
鹿児島が近づくにつれて
徐々に目の形を崩していましたが、
それでも、午前3時でも
気象庁は935hPaの解析で
非常に強いまま近づいてきました。

確かに、暴風域に入らなくても
30mを超える最大瞬間風速も観測していて、
さすがの強さです。
(ただしこれは上述の
 発達した雨雲の帯での突風であり
 台風そのものの強い風とは
 また違うのではないかとも思ったりもします)

午前8時には、
鹿児島県の薩摩川内市付近に
955hPaで上陸しました。
 
その後も沿岸付近を
ふらふらと北上していて、
夕方以降は
だんだんと北東に向きを変える予想で、
あす午前には大分県付近に進みそうで、
県内の北部は、
あす午前にかけても台風に近い状況が
続きます。
 

今日の昼頃からは
県内の雨雲がいったん弱まったものの、
今夜以降も
台風本体の雨雲が
特に山沿いを中心にかかりやすくて
雨の量も多くなりそうですので、
さらに危険度が上がる恐れがあります。

崖の近くからはなるべく離れて
安全を確保してください。


西風の影響で
再び線状降水帯のような
雨雲の予想もありますので、
あす朝にかけても
雨の降り方に警戒して
安全を確保したまま
最新情報を確認しましょう。

かなりの雨量で本線が増水してしまった場合、
その状況下で
あす、九州を横断するように台風が動き、
発達した雨雲が平野部にも入ると
内水氾濫が起きやすくなる事態を
心配しています。

どうか、安全なところで
お過ごしいただければと思います。



今のところ、台風は
明後日には四国付近に進む見込みで、
県内は台風一過で晴れて
台風が持ってきた熱帯の空気により
猛暑になる予想です。

台風の後片付け、復旧作業の際も
十分に熱中症予防を
心掛ける必要もあります。

ただし、、、
九州を抜けた後の動きについては
まだ不確定要素も大きく、
偏西風に乗れなかった場合は
困った動きを予想する資料もあるため
念のため、最新の予想もご確認ください。
240829_1
各地に
竜巻とみられる
突風被害をもたらしながら
北上して、
県北部に線状降水帯も
発生させた
暴風域の外側
(強風域内)に出来た
発達した雨雲の帯の動き
(気象庁HPより)
240829_2
県北部に出来た
線状降水帯と
3時間雨量
(気象庁HPより)
240829_3
突風被害で倒れたとみられる
たちばな橋の北側の道路標識
(0時過ぎに撮影)

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