粘った台風3号が厄介

ノダっち

21年6月4日(金) 17:10

やはり、前線の南側は

なかなか怖い雨雲が出来ます。
 
前線が北上した昨夜、
前線本体は離れたのですが、
県内には暖かく湿った
雨雲の素の空気が流れ込み、
九州南部に流れ込んだことで
地形性の上昇気流によって
雨雲が発達していました。
 
「きっかけ」があったのです。
 
とくに日付が変わってから
鹿児島県側から県南部にかけて
発達した雨雲が
かかりやすくなりました。
 
アメダス地点では、未明に
日南市深瀬で
1時間40ミリを超える
激しい雨を観測し、
県の雨量計では、都城市内で
時間50ミリを少し超える
非常に激しい雨も観測しています。

また、24時間雨量も、
日南市深瀬で250ミリを超えていて、
12時間で200ミリ近く降ったので、
なかなかの危険性のある大雨でした。
 
朝になって、
前線が南東に抜けると、
雨が弱まってきて、
昼間には少し晴れ間も見えたのですが、
その後、再び
雨雲がかかってきています。
 
前線がなかなか離れ切りません。
 
朝にかけては、雨雲も発達させた
暖かく湿った空気が流れ込んで、
ムシムシしましたが、
昼にかけての気温上昇は鈍くなりました。
 
 
あすは、前線が
九州の南、奄美付近に停滞しそうです。
 
一方で、台風3号が、
当初の予想より長く
台風のまま台湾の南を北上していて、
あす日中にかけても台風のまま
梅雨前線に近づく予想になりました。
(ただし、勢力としては強くありません)
 
たとえ、熱低になったとしても、
熱帯からの温かく湿った空気
=雨雲の素を大量に前線に連れてきます。
このため、前線が刺激されて
活動が活発になりそうです。
 
前線が南に離れ気味でも、
活動が強まることで前線の北側には雲が多く、
雨雲も広がる予想になってきました。
 
梅雨前線自体も
多少の南北動をする見込みで、
それに伴って、雨の範囲も変わります。
 
午後を中心に雨が降る可能性がある
と思って、雨具などをご準備の上、
お出かけください。
 
 
また、台風は、
あすの夜にも梅雨前線に取り込まれて、
温帯低気圧になる可能性もあります。
 
その後、前線上の低気圧として
日曜日の早いタイミングで
九州の南を通過しそうな資料です。
 
このタイミングが、
九州南部では活発な前線の影響を
もっとも強く受けやすいでしょう。
 
土日の予報が、
当初の晴れ側から、
雨側に変わってきたのは、
この影響もあると思います。
 
台風3号が前線を刺激する可能性がるため、
週末以降の予報にも
注目してほしいとお伝えした、
その可能性の方になってきたわけです。
 
前線が近かったら、
もっと厄介な事態になっていましたが、
それでも、この影響の程度は読みにくく
予報としては
なかなかに難しくなっています。
 
北寄りを通ってくると、
やや発達した雨雲が
県内にかかる可能性もありますので、
念のため、こちら
最新の注意報警報や
気象台からの情報をご確認ください。
 
 
日曜日の午後には、
この台風崩れの低気圧も離れ、
天気は回復する流れでしょう。
 
月曜日から火曜日にかけては
前線がやや離れ気味で晴れ間があり、
暑くなりそうです。
 
その後、来週後半になると、
再び前線が北上してきます。
 
先日も書きましたが、
このあたりは、また
月曜日に詳しく見ていきましょう。
 
なお、きょうの資料では、
来週後半の太平洋高気圧の強さは、
それほどでもない、感じです。
210604_1
昼頃の
橘通交差点での
水たまりと青空
210604_2
午後4時の
衛星可視画像
(気象庁HPより)

台湾の南に
台風の雲の
小さい渦巻きがあります。

赤外画像では
判別が困難な状況で
台風中心には
発達した雲が無くなっています。

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