九州豪雨の週末から週明け

ノダっち

20年7月6日(月) 17:31

前にも書きましたが・・・

もう水不足の心配もないので、
降らなくていいんですけど・・・

また降りすぎてしまいましたね。

土曜日は球磨川の流域を中心に
大きな災害になりましたが、
ほんの少しずれていれば
県内でも
大きな被害が出た恐れがあります。


土曜日の朝にかけての大雨は、
九州中部付近に伸びた梅雨前線が
活発なうえに、数時間、
ほとんど動かなかったことが
原因でしょう。

活発化したのは、
南からの暖かく湿った空気が
流れ込んできたことに加えて、
(これは梅雨末期には
 太平洋高気圧の強まりにより
 南からの湿った空気が
 流れ込みやすくなる特徴的なものです)
北からの
冷たい空気の南下もあったようで、
寒冷前線的に冷たい空気の上に、
温かい空気が乗り上げて、
雨雲が発達しやすくなった
可能性もあります。

活発な前線の南側で
次々と発生した積乱雲が
前線が動かなかったことで
同じような所に次々と流れ込み、
雨量が一気に増えました。

熊本県と鹿児島県には、
特別警報が発表された地域があります。

とくに
被害が大きくなった熊本県内は、
3時間雨量や、6時間雨量、12間雨量で
観測史上1位の記録が
たくさん出ていることに
注目する必要があるでしょう。

また、この前線が南下を初めて
発達した雨雲が県内でも増えた時間、
えびの市加久藤では、
1時間雨量で74.5ミリという
観測史上最大の記録が出ました。


前線は、土曜日の日中には
次第に南下して活動を弱めたため
いったん、
各地で晴れ間が広がったものの、
きのう日曜日は再び北上して来て
雨雲がかかってきています。

きのうの日中までは
前線の活動もあまり強くなくて、
急激な雨雲の発達がなかったものの、
前線が九州北部まで北上した
きのうの夜以降は、
前線の活動も強まって
発達した雨雲が
鹿児島県側を中心にかかりやすくなり、
県内にも山を越えて
やや弱まりながらも
流れ込んできました。

とくに朝には、県南に
発達した雨雲がかかりやすくなって
串間市付近で1時間120ミリの
猛烈な雨が降ったとみられるという
記録的短時間大雨情報が出され、
串間市の本城川で
氾濫発生情報も出されています。

県南付近は、南西からの雨雲を
弱めるほどの高い山もないため、
鹿児島県側で出来た雨雲が
比較的強いまま
流れ込んでくる傾向です。

先日も書いた通り、
土壌雨量が高い時には、
河川も増水しやすくなっています。

きょうの日中は、
前線の北上とともに
徐々に強雨の中心が
九州北部に移って行っていて、
再び線状の降水帯が
連続してかかる状態が
長崎、佐賀、福岡付近に出来てしまい、
特別警報が出されました。

県内では
雲が薄くなった所もありますが、
所々に発達した雨雲も
細く流れ込みました。


ほんとに、
もうたっぷり降りすぎたので、
雨はいらなんんですが・・・


まだ、降りそうです。

あすの日中にかけては、
前線が
九州のやや北辺りに予想されるため、
基本的には、県内は
きょうの日中のような降り方で、
強雨の中心は、
九州北部となりそうです。

それでも、県内には、
東シナ海から流れ込む湿った空気で
九州の
東シナ海側を中心に出来る雨雲が
山沿いを中心に
所々に流れ込むでしょう。

場合によっては、
前線がやや南下してくると、
九州北部の強雨域が南下して、
県内にかかることも危惧します。

きょうの予想では、とくに昼前後に
非常に激しい雨が恐れが
気象台から発表されています。

急に発達する恐れもありますので、
油断せずに、最新の雨雲の情報に
注意しておく必要もあります。

土壌雨量は、簡単に引きませんので、
あすも雨雲が強まると、
急に危険度が上がるでしょう。
河川に関しても同じです。

最新の危険度分布や
河川の水位の情報をご確認ください。

国交省のこちらのページが便利です。

また、危険が感じられたら、
早めに身の安全の確保をお願いします。

MRTアプリでは、避難情報が入ると
テレビの速報と連動して、
プッシュ通知が届きますので、
ぜひご活用ください。

前線の南になっていますので、
あすもムシムシしそうです。
とくに、平野部では
止み間もしっかりとある見込みで、
止み間で日が射すと
一層蒸し暑さが強まるでしょう。

熱中症にならないように
ご注意ください。

熱帯夜で寝苦しい所もあるでしょう。


なかなか
梅雨前線の動きが
正確に予測しにくいため、
2日先以上の雨雲の予想を
正確にすることも困難ですが、
少なくともあさってにかけては
雨が強まる恐れがあります。

すくなくとも、です。

また、明日以降にお伝えする
新しい情報の確認もお願いします。


なお、先週末に見えていた
今週末での梅雨明けの気配が
少し弱まってきました。

週末には、いったん
夏空が広がる可能性もありますが、
その後に、また
前線が南下する気配も出ています。

このあたりの判断が
難しくなりそうです。

いずれにしても、
梅雨末期の大雨時期が
まだ続きます。

梅雨明けが発表されるまでは
防災意識を高めて
最新情報をご確認ください。

200706_1
土曜日朝の大淀河畔
たまゆらステージ

3日よりも増水していました
200706_2
土曜日の午後には、
晴れ間が見えました。
200706_3
土曜日は、夕方になっても
水が引きませんでしたが、
日曜日は、いったん
河川敷が復活していました。

ただ、きょうはまた
河川敷が完全に水没しています。
200706_4
金曜日の夜から
きょう午前にかけての
前線の動き
(気象庁HPより)

 

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