やや特徴的なきょうの梅雨前線

ノダっち

20年6月18日(木) 17:58

昨夜、遅い時間帯から
きょうん未明にかけて
やや活発な雨雲の帯が
県内を北上しました。

深夜の雨の音に気づかれた方も
いらっしゃったでしょう。

活発な雨雲の帯が北上したので、
おや、少し予想より早めに
梅雨前線が北上したかな?
と思っていたのですが、
朝、起きてみると、
少し空気をヒンヤリ感じました。

前線の南に入ったら、
蒸しっと感じるはずですので、
再び「おやっ??」だった朝です。

天気図を確かめると、
まだ九州南部付近に
前線が引かれていました。

この天気図は、体感と一致します。

きょうの午前も、
前線の北の方に少し離れて
九州北部付近に
やや活発な雨雲の帯がありました。

さて、これはどういうことでしょう?

気象をしっかり勉強された方なら、
すぐに答えは分かると思います。


一般的に目にする
放送や新聞等に載っている天気図は、
地上の気圧配置を示したものが
普通です。

ただ、天気の変化をもたらすのは
上空の空気だったりもします。

雨は、
山の高さから降ってきますし、
風も山を越えてきたり、
雲は空の手の届かない所に
浮かんでいることの方が多いですね。

つまり、上空でも
雲が作られるシステムがあり、
おそらく、昨夜北上した雲の帯は
この上空にある前線ではないか、
と推測することが出来ます。

梅雨前線は、
地上の前線よりも
上空の前線が北側にあることが多く、
データなどを見てみると、
上空1500m付近の
前線に対応した雨雲だったのでしょう。

きょうの日中も、
地上の前線より北側に偏って
活発な雨雲が分布しているようです。

きょうの前線の特徴と言えます。
低気圧の東側で、停滞前線が
温暖前線的な特徴
持っていたのではないか、
とも想像しています。

とはいえ、地上の前線も次第に北上して
県内は、
次第に前線の南側になってきました。

午前中にヒンヤリしたものの、
午後は、南部を中心に
蒸し暑い空気も流れ込んできています。

宮崎市では、
15時から16時までの1時間で
4度も気温が上がって、
最高気温が16時過ぎに出ました。
一般的に、梅雨前線は
その南北で温度変化が小さいものの、
今回は、温暖前線的な特徴
ココにも見てとれます。

なお、きょう未明の
九州南岸付近に前線があった時、
種子島と鹿児島本土との気温差も
4度~5度くらいありましたし、
種子島もその前の
昨夜遅くに昇温があったので、
温度の傾きがある前線と解釈しました。


あす朝にかけては、
前線の南側になって、
蒸し暑い空気が入ってくるため、
あす朝にかけて、
南部を中心に寝苦しい
熱帯夜の所もあるでしょう。

寝ている間の熱中症にも
お気を付けください。


きょうは、前線の南側に
発達した雨雲が少なかったのですが、
あすは、前線の寒冷前線側が
朝にかけて通過する見込みで、
このタイミングは、
前線の近くに発達した雨雲が
出来る可能性があります。

未明から朝にかけて、
山沿いを中心に
激しい雨が降る恐れがあり、
落雷や突風の発生のご注意ください。

激しい雨が2時間以上続いたときには、
急に危険度も上がりますので、
雷が2時間以上止まらない時など
最新の危険度分布などを
ご確認ください。

あすの日中になると
前線や低気圧は、
次第に県内から離れる見込みで、
北部から雨は止んで来るでしょう。


一方で、午後は
この低気圧が東日本に近づきます。

低気圧は、関東の南を通って
夜にかけて東に抜けそうですが、
現状、前線より北に
雨雲があったりという特徴を考えると、
関東でやっとこさの開幕を迎える
チームのファンとしては、
なんとも心配です・・・


土曜日は、前線が十分に離れて、
広く晴れます。
洗濯のチャンスです。

日曜日も、梅雨前線は九州の南で、
北部を中心に晴れそうですが、
梅雨前線が強まりそうな資料があるため、
雲が増える可能性が強まってきました。
日食の観測にはやや不安な状況です。

またあすお伝えします。


月曜日以降も
梅雨空の日が多そうですが、
毎週木曜部恒例の
一ヶ月予報によると
27日からの一週間は、
平年より曇りや雨の日が少ない、
となっています。
太平洋高気圧が強まる予想です。
暑さに気を付けましょう。

4日からの2週間は
平年並み程度の予想になっていますが、
順調に
太平洋高気圧も成長しそうですので、
平年並み程度での
梅雨明けは見込んでおきたいと思います。

200618_1
きょう正午の
天気図と衛星画像

この前線の位置に対して・・・
200618_2
きょうお昼の雨雲は
前線よりも
北側に偏って
分布しているのが
特徴的でした。

 

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