12号は熱低に

ノダっち

25年8月22日(金) 16:40

台風12号は、
きのうの午後5時過ぎに
鹿児島県の薩摩半島に上陸した後、
県南部をきょう未明に通過して、
明け方には日向灘に抜けたと
解析されていました。
 
ただ、
県内で観測された最大風速は
宮崎空港での13.8mが最高で、
他は10mに満たない数値でしたし、
気象庁の衛星画像から
台風勢力を推定するドボラック法の
データを見ても、
きょう未明時点で熱低レベルの
解析が出ていたので、
ホントに台風として県内を通過したのか
疑問を感じています。
 
日向灘に抜けた後はさらに衰弱し、
きょう午前9時には
熱帯低気圧になったと
さすがに発表されました。

きのうは
台風12号に関して、
気象庁内での混乱も見られて、
昨日の午後に気象庁が発表した
あす朝(けさ)に対する
予想天気図では
午前9時で熱低になっていたのに、
その後でた15時の台風予報は
9時でも台風の予想になっていたので
予想天気図を使わない
対応をしたノダです。
 
結局は、午前9時での
熱低が正しかったことになったし、
上に書いた通り
現実的にはもっと早くに
弱まっていました。
 
科学的な情報を扱う機関は
科学的な手法に基づいた解析で
情報を発表するべきで、
意図を感じるような対応は
信頼を損なうのではと心配します。
 
防災情報として
必要なのであれば、
届けるべき情報が伝わるように
整備するべきでしょう。
 
来年は大きな変化がありますが、
上手く運用されていくことを願います。
 
 
熱低の東側にあったきょう雨域は
陸地の影響で構造が崩れて
県内を通過するころには
伴っていませんでしたが、
南側の構造は
崩れきらなかったようで、
串間付近では
雨量がやや多くなりました。
 
串間では12時間雨量が128ミリを
記録していたので、
24時間換算すると200ミリを超える
ポテンシャルだったので
マズマズの強さの雨で
一時的に河川が増水して
避難指示も出されましたし、
土砂の大雨警報も出ています。
 
その他の各地は
平穏に過ぎた台風だったでしょう。
 
熱低が東に抜けた後、
日中は西風になったこともあり、
雲が薄くなって
晴れ間が出た所もあります。
 
一方で、台風が持ち込んだ
暖かく湿った空気は残っていて
急に雨雲が発達しやすい
環境も続きました。
 
この状況はあすも続きそうです。
 
湿った空気が残って
雲が多めの予想ですが、
西風になるので
県内は晴れ間もあるでしょう。
 
ただ、晴れても油断できなくて
午後を中心に
急なにわか雨や雷雨に
注意が必要です。
 
晴れ間もあって
西風にもなるので
平野部を中心に残暑が
厳しくなるでしょう。

あすは、
暑さが収まってくるころという暦の
二十四節気で処暑になりますが、
今年も暦通りには
いきそうにありません。


日曜日は、明日よりさらに
上空の高気圧も強まってくるため
午前を中心に晴れやすいはずですが、
やはり湿った空気も残りもあって
日差しがあって暑くなるほど
午後には山沿いで
雨雲が沸きやすくなりそうです。
 
午後の急な雷雨に注意が必要です。
 
 
夏休み最後の週末になる
子供たちも多いかもしれませんが、
レジャーを計画されている方は
雷が鳴った時の避難場所を
予め確認しておきましょう。
 
また上流で降った雨での
川の急な増水にも注意が必要です。
 
そして、レジャー中は
タイマーをかけて
定期的に休憩を取り
水分や塩分の補給を
行って下さい。
 
 
月曜日以降も広く晴れて、
厳しい残暑が続きそうですが、
安定的ではなくて
山沿いを中心に
夕立が起きやすいのではないか、
と資料を見て思っています。
 
また来週お伝えする新しい予報も
ご確認下さい。
250822_1
きょう午前9時の衛星画像
(Weather Modelsから商用利用の同意を得て転載)

台風が弱まって
中心付近の
背の高い雲が無くなったので
赤外画像では
この日向灘の渦は見えません。

下層の雲だけで構成されていますが、
渦としては明瞭に残りました。

山が低い所を通ったので
完全には構造が崩れずに
海に抜けたようです
250822_2
午後3時過ぎの
MRTから南西の空

晴れ間が出ていました

投稿月