非常に活発な秋雨前線

ノダっち

19年8月28日(水) 17:32

九州北部の
雨の降り方を心配していましたが、
やはり大雨になってしまいました。

佐賀では、明け方に
3時間で200ミリを超える雨を
観測しています。
佐賀の8月の降水量平年値が
196.9ミリとなっていますので、
たった3時間で
1か月分を超える雨が降ったのです。
そして、24時間で
400ミリを超える雨を
観測した所もあります。

24時間で200ミリが
昔の大雨警報の基準でしたので、
その2倍以上の雨、
2か月分の雨が、
たった1日で降ったのです。

この大雨により、
長崎県、佐賀県、福岡県では
特別警報が出された市町村があります。

午後になって、
前線の活動が弱まったためか、
西から近づいている発達した雨雲が
九州付近でやや弱まりました。

ただ、それでも、
やや発達したものが
所々にかかっていますし、
西から近づく発達した雲もあって、
さらに雨雲がかかりやすい状況が
まだあす午前にかけても予想され、
被害の拡大が大変心配な状況です。


県内は、前線の南側で
九州北部にかかっている
発達した雲から出ている雲が
薄くなりながらかかっています。

薄くなっているため
南部平野部を中心に日差しも出ました。

南部や平野部を中心に
32度前後まで上がっていて、
蒸し暑さが強まっています。


あす午前にかけては、
引き続き前線が九州北部付近で
県内では
平野部を中心に晴れ間がありそうです。

このため、あすも
蒸し暑さが続くでしょう。

熱中症にならないように
ご注意ください。

ただ、あすは、
午後にかけて前線が弱まりながら
南下傾向になる予想です。

前線がしっかり弱まらなければ、
午後にはきょうよりも
山沿いを中心に雨雲が増えるでしょう。

急な強い雨や
落雷、突風の発生のご注意ください。

朝に晴れ間が見えていても、
午後にかけては
傘を準備して出かけておく方が
安心でしょう。


あさって以降は、
前線がそのまま九州南部付近に
予想されてきています。

週末にかけては
前線が強まった場合に、
発達した雨雲が
九州南部にかかるかもしれません。

いまのところ、
県内で警報級の大雨の予想は
気象庁から発表されていないものの、
鹿児島は警報級の可能性が
「中」となっていますので、
そのケースでは
県内の県境に近いエリアにも
発達した雨雲がかかることは
否定できません。

今後の情報に注目しておきましょう。

南海上の
太平洋高気圧の勢力があまり変わらず、
北にも寒冷渦があって
身動きが取れないようです。


なお、前線は、
少なくとも来週中ごろまで
九州から大きく離れる予想がないです。

来週前半は、南の高気圧が
やや強まりそうな予想があり、
月曜日以降の前線位置は
また九州より北寄りに
予想されているのですが、
前線が近く成ったタイミングでは
雨の降り方はやはり心配になります。

この前線が
いつ、どのような形で解消するのか、
今後の注目ポイントです。


そもそも、秋雨前線は、
梅雨前線の兄弟みたいなもので、
梅雨前線が
夏と春の空気の境目に出来て、
秋雨前線が
夏と秋の空気の境目に出来ます。

春の空気と秋の空気は似ていて、
だんだんと夏が優勢になるか、
だんだんと秋が優勢になるかが
ふたつの前線の大きな違いでしょう。

8月は立秋を挟んで
名前が変わっただけという
側面もあります。

ただ、秋雨前線は
今回のようにあまりはっきりと
停滞しないことが多いです。

台風と合わさって
大雨をもたらすことがあるものの、
単体でこんなに活発になって
大雨をもたらすことは
珍しいのではないかと感じています。
(定量的な比較はしていません、
 経験的な感覚です。)

梅雨前線の兄弟ですから、
8月に出てくる秋雨前線は
梅雨前線的な性質も強く、
今回はそのような
梅雨末期的な
振る舞いになっているのかもしれません。

戻り梅雨とも言っていいくらいの
状況だと思っています。

太平洋高気圧が弱まったタイミングでは、
前線が九州南部に南下してくるでしょう。
秋に向かうところですので、
いずれは南下してくる流れです。
(南下してくる前に
 消散するかもしれませんが)

県内でも、念のため、
今後の情報にご注意ください。
190828_1
少し青空が見えた
午後3時過ぎの
宮崎の東の空
190828_2
九州北部で
大変な雨になった
時間帯の雨雲の様子
190828_3
少し弱まってきた
午前9時ごろの
雨雲の様子
(気象庁HPより)

雨雲の帯の
南端と北端に
発達した
細い雨雲の帯がある
興味深い
分布だったので
保存しました。

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