約40日ぶりに新燃岳再噴火

ノダっち

18年6月22日(金) 17:12

新燃岳が
久しぶりに噴火です。

5月14日以来の噴火でした。

火山性地震の多い状態が
続いていましたので、
身構えていたかたも多かったでしょう。

いつもの単発の噴火でしたが、
大きな噴石が1100m飛んだと
発表されていますので、
火口にたまった溶岩の一部を
吹き飛ばしたのだと思われます。

この噴石を飛ばすくらいに
勢いよくガスが出て、
今回は、しっかりとした
空振も伴ったようです。

日別の火山性地震の回数は、
17日が104回、
18日が198回、
19日が124回、
20日が90回、
21日が123回、
そして、きょうが
午後3時までで
97回となっています。
このうち午前9時までが40回で、
9時から正午までの3時間で
44回発生しましたが、
正午から午後3時までは
13回となっています。

今回の噴火で、
この火山性地震の多い状況が
解消されたかどうか、
もう少し様子を見る必要がありそうです。

あす以降も減らなければ、
再度の近々の噴火も
警戒しないといけないかもしれません。

きのうの午後以降、
晴れ間が出てきたため、
気象庁のカメラから
火口の様子も見えて
火口淵からの
噴気が多いように見えていました。

雨が多い影響なのか、
それとも地下から出てきている
ガスの影響なのかは、
ちょっとわからないですが、
気になる状況だった新燃岳です。

また、防災科学研究所が
ホームページで公開している
傾斜計のデータを見ると、
20日頃を中心に
新燃岳側が隆起する変化も
見られていました。
ただ、雨が多かったので
その影響が出た可能性もあります。

きょうの噴火自体は、
いつもの単発的な
爆発的噴火でした。

下層の東風で、
噴煙の下層は西に流れたのに対し、
上層は西風に乗って東に動いたので、
時間とともに
噴煙が火口からズレたところから
上がっているようにも見える
オモシロい形になったのは
気象屋の観点から興味深かったです。

気象庁の火山噴火予知連絡会も
霧島山としての火山活動について
「霧島山の火山活動の長期化や
 活動のさらなる活発化も
 視野に入れて」
監視すると発表しています。

山の状況にも
引き続き注意していきましょう。


南海上で活動が弱まった午前中、
北部を中心に
各地で晴れ間がありました。

ただ、前線に近い南岸は
朝から分厚い雲が広がって
弱い雨雲がかかった所があります。

日差しがあった
宮崎市から北の地域は、
洗濯物もまずまず乾いたでしょうか。

午後には、日南付近も含め
予想以上に広く晴れ間が残りました。


ただ、今夜以降、梅雨前線が
再び活動を強めながら
ジワッと北上しそうです。

ただ、大きく北上する予想では
なくなりました。

あす朝は、九州南部付近で
梅雨前線の活動がやや強まりそうです。
その後、夜には再び
やや南下する予想になっています。

微妙な動きの予想ですので、
ずれるかもしれませんが、
この動きだと
あすは日中の南部を中心に
雨が強まる所がありそうです。

一昨日のような
非常に激しい雨ではない予想ですが、
地面の中にたっぷり水が含まれて、
すでに、
地盤が緩みやすくなっていて
危険度が
上がりやすくなっていますので、
最新の注意報・警報の発表状況も
ぜひご確認ください。

近くの崖の様子にも注意しましょう。

また、
落雷や突風の発生にもご注意ください。

あすの午後は、
北部から雨の止み間が増えてきて、
日曜日も、北部を中心に
雨が止んでくるところが多い予想です。
少し晴れ間が出る可能性もあります。
ただ、前線に近い南部、
とくに南の地域ほど
雲がかかりやすい状況は続くでしょう。


来週は、
太平洋高気圧がやや強まりそうです。
梅雨前線が
九州より北まで上がることもありそうな
きょうの資料になっています。

この通りにいったん北に上がると、
夏空が広がる可能性があるものの、
再び南下するときの降り方が心配です。

来週も、
最新の情報にご注意ください。
180622_1
きょうの新燃岳の
噴煙の変化
(MRTの情報カメラより)
180622_2
きょう昼過ぎの硫黄山
(MRTの情報カメラより)

硫黄山でも、
19日に
短い時間の火山性微動が
あったようです。

また、気象庁によると
硫黄山付近の
GPSデータで
今月になって
膨張を示す傾向も
見られていると
なっています。

こちらも、
引き続き注目しましょう。

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