記録的短時間大雨情報

ノダっち

16年6月21日(火) 17:32

ここのところの雨は、
資料で素直に見るよりも
強まっているような
印象があります。

けさにかけても、
きのう雨の降り方には注意と
お伝えしていた通りに
強まったのですが、
気象台の
昨日の予報以上に強まりました。

この先も、この傾向を
少し頭に入れておきたいものです。


きのうも断続的に
活発な雨雲がかかったものの、
とくに昨夜になって九州の西海上で
雨雲が発達してきて、
これが夜遅くに
九州の西側から流れ込みました。

とくに熊本県内には
かなり組織化した状態で流れ込み、
再び
大きな災害が起きてしまっています。

九州山地で
少しは弱められて、
ややバラさせられたものの、
十分に発達した雨雲は
余裕で山を越えて県内にも流れ込み、
県内でも
かなりの雨量を観測しました。

時間雨量は、
アメダスの実測で、
五ヶ瀬町鞍岡で
午前1時までに97.5ミリ、
小林市野尻で
午前4時15分までに72ミリと
観測史上最大
になったほか、
気象台の解析では
午前3時半までで
小林市付近と綾町付近で120ミリ

言う猛烈な雨を観測しています。

この雨によって、
気象台からは、
記録的短時間大雨情報
発表されました。

記録的短時間大雨情報とは、
数年に一度程度しか発生しないような
短時間の大雨を観測した時に
発表されるもの
で、
宮崎県内では120ミリ以上で
発表されると規定されています。

このキロクアメが出た時間に、
県の雨量計では、
綾町で時間148ミリという
猛烈な数字も
出ていました。

この雨が、もう一時間続くと
さらに危険な状況になったでしょう。


そもそも、梅雨前線が
東西に横たわって、
きょうの天気図での位置と
あすの予想天気図での位置の
変化が小さいように
南北への動きが小さくなるとき、
さらに
前線の活動が強まっているときは、
大雨に気を付ける必要がある時
です。

前線が南北に動きにくいと、
同じ場所に
活発な雨雲がかかりやすくなるため
雨量が一気に増えやすくなるのです。

今回も、南北への動きはゆっくりで、
雨量が増えやすくなりました。

ただ、
きょうの宮崎県内での雨雲は、
前線の南下に伴って
ゆっくりと雨の帯も南下して
動いてくれたため
ある程度助かったと
言えるかもしれません。


前線は、あすも
あまり大きく動かない予想になっています。

きょうの日中は
各地でいったん晴れ間も出ましたが、
また明日にかけて油断できないでしょう。

とくに、西から雨雲が来ますので、
山沿いが中心にとなります。

すでに先行して降った雨も
まだ地面の中にたっぷりとありますので、
危険度が 上がりやすい所もあるかも
しれません。

新しい情報を確認するようにしましょう。

きょうも、いったん晴れた後で
再び前線の北上に伴って
かかってきた雨雲で
高千穂と椎葉には
(地震によって
基準が引き下げられていることもあり)
すぐに警報が出されました。

なお、実際にどの辺りが
危険な状況になっているのかは、
気象庁HPのこちら土砂災害警戒判定メッシュ情報
ご確認ください。
今年から、ズームアップが出来て
自分の住んでいる地域がどうなのか、
より分かりやすくなりました。


一方で、前線の南側ですので、
きょうの様に晴れ間が出ると、
一気に気温が上がります。

きょうは、今年初めて
宮崎市も真夏日に
なりました。

宮崎市など良く晴れた所では
夏至らしい昼の太陽の高さも
感じられたかと思います。

あすも、雨雲と雨雲の隙間から
太陽が顔を出すと
急激に蒸し暑さが
強まる所もあるでしょう。

また、朝にかけても
気温が下がりにくく、
熱帯夜の所がありそうです。
(けさにかけても、
25度を下回っていない所があって
今年県内初の熱帯夜になるでしょう。)

熱中症にならないようにご注意下さい。
日焼けが気になる方は、
紫外線にも油断できません。


あさって以降も、
梅雨前線が九州付近を
小さく南北動する見込みで、
大きく離れる日が無さそうです。

前線の活動にも強弱がありますので、
ずっと降り続くわけではないでしょうし、
前線が北に少し離れたタイミグで
少し晴れ間が出たりするかもですが、
地面からの雨が抜けきらないまま
次の雨が降りやすい状況も予想されます。

きのうもお伝えしましたが、
今一度、
防災の意識を高めておきましょう。
160621_1 朝の大淀川下流。

河川敷に浸水しました。

上流での大雨に
朝の満潮が加わり
一気に水かさが
増したようです。
160621_2 昼前の
MRTから南西の空
160621_3 夏至の昼の太陽

投稿月