熱風は台風の影響ではありませんが・・・

ノダっち

13年6月19日(水) 17:25


誰かデッカいドライヤーを
使いませんでしたか??
しかも、ターボモードで。
 
というような強い熱風が吹いていた
宮崎市内です。
 
一方、山沿いには
所々に雨雲がかかっていて
だんだんと
通り雨が起きやすくなってきています。
 
つまり、
西から流れ込んできた湿った空気が
九州山地で雨雲を作って
県内の山沿いに流れ込み、
雨を落として乾きながら
県内の平野部に流れ込んできたのです。
 
教科書に出そうなくらい
典型的なフェーン現象が起きました。
 
湿った空気が
山を上がるときの気温の下がり方より、
乾いた空気が山を下りる時の
気温の上がり方の方が大きいために
山の風上よりも
風下で気温が上がる現象です。
 
平野部では、気温が上がり、
延岡で35度を観測しています。
今年県内で初めて猛暑日です。
 
この空気は、
梅雨前線の南側にある
夏の太平洋高気圧縁辺の空気になります。
 
また、
梅雨前線の活動が活発になっていて、
やや南下傾向になってきたため、
きのうよりも山沿いの雨雲も増えて、
西風も広い範囲で強まっています。
 
このドライヤーのターボ風は、
梅雨前線とその南に張り出している
太平洋高気圧の縁辺で
気圧の傾きが急になっているためで、
台風によるものではありません。
(気圧の谷がきゅうになっているとは
等圧線が込み合った状態になっているという意味です)

 
台風は、きょうの時点で
まだ沖縄のだいぶ南にありますので、
この位置にある台風によって
風が吹くという可能性は低いですね。
 
台風4号は、
あすには沖縄付近を通過して
東シナ海に入ってきて、
次第に九州に近づいてくるでしょう。
 
予報円の早いペースで進んだ場合、
あすの夕方以降には、
風速15m以上の強風域に
入ってくる可能性もあります。
あすは、
台風の影響で風が次第に強まって、
波も高くなってくるでしょう。
 
台風の外側を回る
より雨雲が発達しやすい
熱帯由来の湿った空気が県内に流れ込み、
梅雨前線もきょうより南下してくるため
山沿いを中心とした雨雲も
きょうよりも増えて強まりやすい
でしょう。
 
激しい雨の恐れもあります。
前線が動かずに、
激しい雨が続くと
大雨になる恐れもあり
ますので、
山沿いを中心に
あすの雨の降り方には十分に注意して、
最新の気象情報もご確認ください。
 
きょうも午後になって
雨雲が発達してきているため、
あすはやはり
きょうよりさらに雨雲が発達しやすくて、
雨の量が増えてくるでしょう。
 
 
気象庁の台風予報は、
きょうの午前中の発表で、やはり
昨日よりも12時間ほど早まりました。
 
ただ、午後に出たものは、
午前の予報よりもやや遅れてきました。
また、米軍の予報も
気象庁とほぼ同じタイミングで
そろってきていて、
確度が上がってきています。
 
気象庁予報円から読み取ると、
県内に最も近くなるのは
金曜日の昼過ぎというタイミング
で、
幅をもって、昼過ぎを中心に
前後3~5時間くらいの日中というくらいの
幅を見ておきましょう。
 
台風としては、
きょうの午後でも、
中心が特定しにくいような雲の
分布になっていて、
雲のバランスが悪いこともあり、
このあとも発達はあまりない予想です。
 
しかも、九州に近づくと
梅雨前線も近くにあるため、
上空の偏西風の影響も受けるようになり、
次第に温帯低気圧に変わるでしょう。
つまり、梅雨前線上と次第に一体化して
前線上の低気圧に
変わってくる
ということになります。
 
ただ、きのうも書いたように、
台風が熱帯の空気を前線に運び込むため
前線付近を中心に
雨雲は発達しやすくなりそう
です。
 
接近時間帯の少し前くらいからは、
特に雨が強まる可能性
があります。
 
梅雨前線と
台風の位置関係がどのようになるかで、
県内での雨の降り方は
変わってくる
でしょう。
 
台風が北緯30度を超えて
梅雨前線が九州北部にあると、
県内では雨は山沿い中心で、
平野部での雨は少ないかもしれません。
 
逆に梅雨前線がもっと南に延びて、
台風が
沖縄や奄美に近い所を北上すれば、
きのうも書いた
平野部の少し内陸を中心に
雨が強まりやすいパターンもあり得ます。
 
また、あすの新しい資料で検討しますので、
ぜひともご確認ください。

 
 
きょうの資料だと、
あさっての午後には、
温低化しながら台風が東に抜けて、
天気は回復に向かうでしょう。
 
その流れのままで、
土曜日から天気が回復に向かい、
日曜日にかけても
天気の崩れは小さくなりそうです。
晴れて
山沿いでの夕立程度になるでしょう。
 
これは、ごく自然な流れです。
 
ただ、海外の資料の中には、
南の太平洋高気圧が強くて、
台風が過ぎた後の梅雨前線が
南下しきらない予想もあります。
この場合は、
天気の回復は弱めでしょう。
 
さて、どちらのパターンが
今後強めに予想されてくるか、
こちらも注目です。








130619_1

昼過ぎの
MRTから南西の空

低い雲が早足で
こちらに向かって
来ていました。










130619_2

午後4時までの
最高気温
(気象庁HPより)










130619_3

午後3時の
衛星可視画像
(気象庁HPより)


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