エルニーニョ現象の夏になる!?

ノダっち

12年7月11日(水) 17:03


雨が降ったり止んだりです。
高校野球の県大会も順延になっています。
 
ただ、県内に雨雲が入ると
弱まる流れが続いていて、
午後3時現在は
特に激しい雨は観測していません。
 
空気の蒸し暑さは
昨日までよりも強く、
前線の南側に入ったことを感じさせます。
 
梅雨前線は、
あすになると南下傾向で
夜にかけて九州南部付近まで
下がってきそうです。
 
梅雨前線が下がってくる時に
雨が強まりやすい
傾向は、
先日、土曜日に経験しましたね。
 
きょうよりも
あすの方が雨は強まりやすくなる
可能性があります。
雨雲を発達させやすい湿った空気も
きょうより強く流れ込む
ため
山沿いを中心に
雨の降り方には注意が必要
です。
 
きょうが
予想よりも強まらなかったからと言って
油断しないようにしてください。
 
河川の急な増水や低い土地の浸水、土砂災害、
道路の冠水などの他、
落雷や激しい突風の発生にも注意
が必要です。
(宮崎地方気象台は、16時過ぎに
 時間雨量が
 山沿いで50ミリ、平野部で30ミリと発表。
 次の情報はあす朝6時の発表予定。
 こちらで確認を)
 
あさっては、
梅雨前線が南まで下がりきれば
先週土曜日の午後から日曜日のように
天気が回復する可能性もありますが、
今の資料では
そこまでの南下の可能性は低くなっています。
 
あさっても雨の降り方に
注意が必要になるかも
しれませんので、
あすお伝えする情報を是非ご確認下さい。
 
 
もう降り過ぎな今年の梅雨、
ホントにそろそろ明けて欲しいですが、
まだ来週にかけても
日本に夏らしい夏をもたらす太平洋高気圧
本気が見られません。
 
そこにきて、昨日、
気になる情報が気象庁から発表されました。
 
この夏の間に
エルニーニョ現象が発生する可能性が高い
というものです。
 
今年は、これまでの長期予報の中でも
その可能性に触れられてきたものの、
コンピューターの予想の信頼度が低いとして、
起きないだろう・・・
という予報になっていました。
 
それがこの7月にきての方針転換です。
 
ただ、この
太平洋高気圧に本気が見られない傾向は
エルニーニョ現象が起きているとすると
説明が出来ます。
 
エルニーニョ現象が起きた夏は、
太平洋高気圧の張り出しが弱い
傾向があるのです。
(画像欄で解説します。)
 
この影響で
過去も夏にエルニーニョ現象が起きると、
梅雨明けが少し遅れる傾向があり、
平年並み程度で梅雨明けをしても、
その後、戻り梅雨など
スッキリしない夏になっていました。
 
夏からエルニーニョになった直近のケースは、
2009年があります。
この年の九州南部は
7月12日に梅雨明けした後も、
安定した晴天が長続きませんでした。
 
今年もこのパターンの可能性があります。
 
これまでもお伝えしているとおり、
来週には
太平洋高気圧が一旦強まる
予想が出ていて、
ここで梅雨明けが発表されても
おかしくありません。
ただ、太平洋高気圧が安定せず
すぐにしぼみそうなのです。
 
また、
太平洋高気圧が南から張り出してきても、
周辺部の湿った空気の影響を
受けやすい可能性もあって
予報は14日以降曇りマークで
相変わらずの様子見モードです。
 
来週は太平洋高気圧が
強まったタイミングでしっかり晴れて、
その他の日は、
7月に入って何度かあった
梅雨前線が北に上がった時の
晴れる所と雨の所があるような
不安定な天気パターンになるのではないかな、
と思っていますが、
予報はどうなるでしょう・・・
 
 
なお、エルニーニョ現象が起きた時の
西日本の太平洋側の天候の特徴は、
気温が平年並みか平年より低い、
降水量が平年並みか平年より多い
傾向
があります。
日照時間には
ハッキリとした傾向がありません。
 
もちろん例外もありますし、
起きそうだと見せかけて
起きなかったこともあり、
なかなか予想が難しい現象です。
 
ただ、
先月まで発表されていた
長期予報の傾向とは
大きく異なる天気経過になる
可能性も出てきた
ことを
お伝えしておこうと思います。
 








120711_1

午後2時の衛星画像
(気象庁HPより)

東シナ海に活発な雨雲が
発生していて、
次第に九州に近づいています。










120711_2

エルニーニョ現象が
日本の夏の天候に影響する
メカニズム
(気象庁HPより)

エルニーニョ現象とは、
太平洋赤道域東部の海水温が
平年より高くなる現象
です。

エルニーニョ現象の時は
平洋赤道域西部の海水温が
平年より低くなる傾向があり、
フィリピンの東で
上昇気流が出来にくくなります。
通常は
フィリピンの東で
上昇気流が起きると、
上がった空気が
太平洋上で下降するため
太平洋高気圧を
強める効果をするのですが、
フィリピンの東で
上昇気流が弱いと
日本の南での
下降気流も弱くなり
太平洋高気圧の張り出しが
弱くなると
考えられます。
(高気圧は下降気流が卓越)


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