春の雹

ノダっち

12年4月18日(水) 17:04


きのうのお天気日記を送信後、
都城市付近に出来ていた雨雲が
かなり発達しました。
     
ニュースNextの
天気コーナーでもお伝えしましたが、
雷や激しい雨と共に、
雹(ひょう)を伴った所もあるようです。
  
雹は、氷の粒なので、
暖かい時期に降るのを不思議に
思われる方も多いと思います。
  
ただ、俳句の世界では
夏の季語になっているくらい、
元々初夏に多い現象です。
  
宮崎県内では、
4月から5月頃に
多いように感じています。
この日記でも、
検索してみると、毎年のように、
4月か5月に取り上げていました。
  
これは、
雹が出来る仕組みに原因があります。
  
雹は、雲の中で作られた氷の粒が
雲の中で次第に成長して
やがて地面に落下してくる物です。
  
以前も説明しましたが、
気象の世界では、
この氷の粒が
5ミリ未満の物をアラレといい、
5ミリ以上になるとと呼びます。
  
雲の中で、氷の粒が
5ミリ以上の大きさに成長するには、
ある程度発達した積乱雲になる
必要がある
のです。
  
県内では4月も中旬になると
夏日がしばしば出るようになって、
地面の気温が上がってくると
軽くなった空気が上昇しやすくなります。
さらに、5月くらいまでは
上空に寒気が入ることもしばしばで、
地面と上空の気温差が大きくなることで、
より上昇気流が強まって、
時おりこうして
雹を伴うくらいに雨雲が発達するのです。
  
ただ、これが真夏になると
気温が高いため
地面に落ちてくる前に氷の粒がとけて、
大粒の雨になってしまいます。
  
一方、気温が低い冬は
雲も低いことが多く、
氷の粒があまり成長しません。
このため氷の粒が落ちてきても
小さなアラレだったりします。
  
時に大きな雹になると
農作物などに被害も出ますが、
そんな
自然の微妙なバランスの産物なのです。
  
なお、
こういった活溌な積乱雲が近づく前には、
それまで暑いくらいだったのに、
急に冷たい風が吹いてきたり
します。
雲から
冷たい空気が吹き出しているためです。
  
雹を伴うような活溌な積乱雲は
竜巻などの
激しい突風も伴うこともありますが、
このような風の変化で
雲の接近を知ることが出来ますので、
避難する際などの参考にしてみて下さい。
  
  
きょうも
やはり午後は大気の状態が不安定になって、
所々に雨雲が出来ました。
特にきょうは、延岡~日向付近で
活溌な雨雲が出来ています。
  
午前中は日差しが降り注いだ所が多く、
気温も上がって、
きょうも南部山沿いを中心に
暑いくらいの所がありました。
えびの市加久藤では今年初夏日
25度ちょうどまで上がっています。
  
これだけの日差しは
来週の月曜日までお預けになりそうです。
  
あすは昼前後から雨が降り出して、
午後は広い範囲での雨
になるでしょう。
ただ、夜には
一旦止んで来る
可能性もあります。
  
あさっても曇りがちで
所々で雨が降りそうですが、
量は多くないでしょう。
  
本格的な雨は土曜日で、
きょうの資料では日曜日まで
雨が残りそうな予報に変わってきました。
やや荒れ模様になるかもしれません。
  
きのうよりも、
週末に通過する前線のタイミングの予想が
遅れたためです。
まだ変わるかもしれませんので、
新しい予報のご確認もお願いします。
  
来週の月曜日には
天気が回復しそうですが、
その晴れ間も
長続きしそうではありません。
  
ウェザーニューズが発表した
GWにかけての天気の傾向でも
西日本は短い周期で天気が変わりそう

となっています。
  
ノダが
先日の日記やOAでも
お伝えしたことと同じですが、
海外の資料を見ても、
同様の傾向が見えていて、
やはり連休中に雨の降る日がある、
と思っていた方が良いでしょう。
  
いつ降りそうなのかは、
来週以降、詳しくお伝えしますので、
OAなどでの確認をお願いします。
  









120418_1

きのう、
都城市で降った雹
(視聴者提供)

あっという間に
芝生を埋め尽くすような
雹やあられが降って
音も凄かったそうです。











120418_2

お昼前の
MRTから南西の空

きょうも
雨雲の卵がみえました。

きょうはこちら側の雲は
あまり発達していません。


  
  

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