梅雨明け列島、太平洋高気圧は北偏気味?

ノダっち

11年7月11日(月) 16:41


週末は夏空でしたが、
沿岸部には所々にがかかりました。
 
これは、
暖かく湿った空気が
海面で冷やされて出来る

専門的には移流霧と呼ばれる海霧です。
 
海上で発生した霧が
沿岸の陸地の所々にも
東風で流れ込みました。
 
秋や春の晴れた日に、放射冷却で
湿った空気が冷やされて出来る放射霧が
日の出と共に消えていくのに対して、
移流霧は、海面が冷たくて
暖かく湿った空気の供給が続けば、
昼間でも持続します。
 
梅雨時期には、例年でも
日南海岸でよく目にしました。
梅雨明けした時期に
2日連続で出るのは珍しい気がします。
 
それだけ、太平洋高気圧が
九州南部で弱くて
湿った空気が流れ込みやすくなっている
ことを
示していると言える現象でしょう。
 
きょうも、
県内は不安定な天気になっています。
九州付近は太平洋高気圧の周辺部で、
南東から
湿った空気が流れ込んで来ているためです。
 
加えて、寒冷渦も九州上空に進んできました。
今回の寒冷渦は、日本の東から
上空にある
太平洋高気圧の南縁をグルッと西に回って
九州南部までやってきています。
(寒冷渦についてはここここ参照)
 
この上空の寒気と
地上付近の暖かく湿った空気によって
雲が発達しやすい状況になりました。
 
冷たい空気は重く
暖かい空気は軽いので、
ダルマを逆さにすると
不安定でひっくり返るように、
空気が混ざりやすくなっています。
 
=空気が混ざりやすい
=対流が起きやすい
=上昇気流がおきやすい
=雲が発達しやすい
というわけです。
 
これも太平洋高気圧が
九州付近で弱いためでしょう。
東の方が強いので、
九州より東日本の方が暑さが強まっています。
 
今年も、去年の夏の様に、
太平洋高気圧の中心が
やや北よりになっているように見えるのが
気になるところです。
 
そして、太平洋高気圧は
北への張り出しを強めて、
東北地方も、今日、
梅雨明け
が発表されました。
 
これで、梅雨の発表が無い北海道を覗いて
日本列島すべてが真夏入りです。
 
きょうで震災発生から4ヶ月。
その日に東北は梅雨明けでした。
明るい夏の空のように、
明るい未来に向かって
たくさんの方が歩いて行ければいいな、
と切に願います。
 
ただ、梅雨が明けたと言うことは
避難所などでこれからの暑さも
きっと大変な日々になってしまうのでしょう。
 
熱中症などによって、これ以上の
苦しい思いをされませんように( 人 )
 
 









110711_1


10日午後1時頃の
富土海水浴場

南側半分に
霧が残っていました。
午前中は、霧の影響で
遊泳禁止だったようです。

午後2時頃には
スッキリと晴れました。













110711_2


土曜日の木崎浜から
北西の空に見えた入道雲

おそらく
西米良付近で発達した物でしょう。
雲の頂上が広がり始めていて、
かなり発達していることを
示しています。













110711_3


きょう午前8時の
衛星画像
(気象庁HPより)

青いマル矢印は
寒冷渦による雲です。
寒冷渦は、ざっくり
緑の矢印のように
進んできました。

また、南の気になる雲ですが、
オレンジの線で囲ったもののうち、
右側の雲のかたまりは
気象庁の予想天気図で
あす朝はまだ低圧部ですが、
次第に西に進んで
あさって朝は
熱帯低気圧と予想されています。

コンピューターは、
本州付近に張り出す
太平洋高気圧の南側を
西に進む予想を出していて、
海水温の高い海域を
ゆっくりと進めば
発達する可能性もあり、
今後、
注目が必要になりそうです。












110711_4


きょうの新燃岳
(気象庁HPより)

ここは相変わらず、
山に湿った空気がぶつかって
どんどん雲が発生しています。
ちらっと見えました。

火山性地震は
相変わらず多い状態で、

8日 246回
9日 200回
10日 264回
11日 87回(15時まで)

となっています。

ただ、傾斜計は
「6日00時頃から新燃岳側の
わずかな隆起を示す変化でたが、
9日12時頃から
ゆるやかな沈降
を示す変化に転じた。」
ということです。






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