微妙なバランスを覗いてみる

ノダっち

11年5月11日(水) 17:06


、降らないじゃない・・・
 
と言う声が
あちこちから聞こえてきそうです・・・ ^o^;
 
日射しも出たので、
宮崎市内は
きょうもかなり蒸し暑くなっています。
 
もともと昨日の予想でも
雨が強まるのは午後からとお伝えしましたが、
昼過ぎになっても
予想ほど雨雲がかかってきていません。
 
梅雨前線に近い
九州北部や中国地方では
大雨になっていますが、
九州南部にある空気も
同じくらいの暖かく湿った空気です。
 
何で、そんな雨雲の素がありながら
今のところ雨があまり降っていないか?
考察してみましょう。
 
まず、午前9現在の気圧配置は
南西諸島に台風1号があり、
中心気圧は996hPa、
また、九州の北には梅雨前線が延びていて、
前線上の東シナ海北部には
中心気圧998hPaの温帯低気圧があります。
 
この南北の低気圧に挟まれた
九州南部付近の
気圧はどのようになっているでしょう?
 
一つの可能性として、、、
 
九州南部付近は
二つの気圧の低い部分に挟まれていますので、
相対的に気圧が高くなっていて、
局地的な弱い高気圧が出来たかもしれません。
太平洋高気圧の気圧の尾根が
入り込んでいるとも考えられます。
 
また、特に南西風の場合は
九州山地にぶつかって
山の南西側で雨雲が出来るものの、
山を越えると下降気流になって
県内では雨雲が発達しにくい状態です。
 
このため、
午前中に山沿いを中心に
雨雲がかかったくらいで
平野部は崩れが小さかったのだろう
と考えてみました。
 
つまり、上昇気流が起きやすくなれば、
県内でも雨雲は発達する可能性があります。
 
台風1号の北上で、
上昇気流が起きやすくなって、
台風の北側にある雨雲も
夕方以降はかかってきそうです。
今夜からあす未明にかけての
雨の降り方に注意が必要なことには
変わりない
と思います。
 
とくに、霧島山系では
南西風で上昇気流も出来て
雨雲が発達しやすくなるので、
新燃岳周辺の雨の降り方は気が抜けません。
 
新燃岳周辺の土石流の他、
落雷や突風、
中小河川の増水などに注意が必要
です。
夜間で激しい雨で
道路の冠水が見えにくい可能性もありますので、
車の運転もご注意下さい。
 
また、あすの朝は、
久しぶりに
増水している側溝などもあるかもしれません。
小さい子供が近づかないように
ご家庭で指導して頂ければと思います。
 
 
ちなみに、今回は、
台風が北上してきたため
弱い高気圧が出来たかも知れませんが、
先日、梅雨前線が
南下して来る時が注意と書いたように
台風1号が北上しない
気圧配置になっていた場合は、
梅雨前線が九州南部付近に
南下してきたと思われますので、
今、九州北部や中国地方などで降っている
大雨が九州南部で降った可能性があります。
 
 
自然は微妙なバランスです。
 
 
台風1号はあすの朝、
熱帯低気圧に衰えながら
九州の南を通過しそうです。
沿岸部は風が強まって
波も高くなりますので、
ご注意下さい。
 
その後は、温帯低気圧として
再び発達する予想になっています。
 
台風、又は熱低が通過した後、
少し遅れて
梅雨前線が弱まりながら南下して
県内を通過しそうです。
 
梅雨前線が通過した後は、
春の空気に入れ替わります。
金曜日から晴れて気温が上がっても、
カラッとした陽気に変わってきそうです。
 
 
 
 








110511_1

午前9時の天気図
(気象庁HPより)










110511_2

午後3時頃の
MRTから南西の空。

モクモクした黒い雲も
都城の方角に見えますが、
頭上は青空も。

災害は起きて欲しくないので、
コレで良いのですが・・・
複雑な気持ちで見ました。

日射しも強くて、
湿気が多くて、
不快指数が高いです。











110511_3

今日の最高気温
(気象庁HPより)

きのうの延岡に続いて
日向で5月の
観測史上最高になっています。

そして、宮崎は
4日連続で真夏日になりました。
5月に4日連続は
過去30年で初めてです。
5月に
4日も真夏日が出るのも
1997年以来です。




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