湿度変化から天気を読んでみる?

ノダっち

10年11月5日(金) 17:15


きのうの夕方の天気コーナーでは
薄い雲が南部にかかりやすいとお伝えしたのですが、
天気マークの印象よりは雲が多くて
オヤっ?っと思われた方もいらっしゃるでしょうか。
  
天気図で見ると、
大陸東岸に中心を持つ気圧に
九州付近はしっかりと覆われているように見えますが、
衛星画像で見ると南にある雲の帯が北上して、
一部が九州南部にかかりました。
  
どういうことでしょう?
  
一つのヒントとなるデータを紹介してみます。
  
11月に入ってからの
宮崎市における最小湿度の変化です。
  
1日 33%
2日 30%
3日 30%
4日 51%
5日 59%
  
秋の気圧の特徴は、
冷たく乾いた空気を持っていることです。
 
しかし、南部では昨日から最小湿度が上がりました。
つまり、昨日あたりから
高気圧の影響が
少しだけ弱まってきていた可能性が有るといえます。
  
天気図で見て同じ高気圧に覆われた状態でも、
こうして湿度の変化を知ることで、
天気の変化に繋がる予兆を捉えられることもあります。
(ただし、確実な物では有りませんので、悪しからず。)
これは、前にも書いたことのある
飛行機雲と天気の関係にも共通しています。
飛行機雲が残りやすい時は、
上空に湿った空気が流れ込んで
雲が出来やすい状態になってきた時です。
  
湿度の変化を知るには、
気象庁の統計ページなどで知ることが出来るほか、
当日の最小湿度は、
同じく気象庁サイトのこちらで見ることができます。
  
特には、高気圧に覆われた状態によって
湿度の変化が顕著に出ます
ので、
湿度の変化を知ることで、
高気圧に覆われた強さを知ることが出来るでしょう。
それによって、
雨が降るか、いつ降るかまでは分からなくても、
今の青空が続くのかどうかくらいはある程度予想できます。
その先で天気が崩れてくるのかどうかは、
天気予報をご利用下さい^O^/
(何度も言いますが、完璧ではありません^O^;)
  
なお、きょうかかった雲は
薄い雲なので天気を崩す雲ではなくて、
青空も十分にありました。
  
ただ、あす土曜日はさらに高気圧の影響が弱まって
雲が厚みを増しそうです。
その理由は、右に詳しく解説しておきました。
雨雲に変わる可能性もありますので、
お出かけの際は、平野部を中心に
念のため雨具を準備した方が良いでしょう。
  
ただ、資料を見ると、あさって日曜日
また乾燥した空気が流れ込む予想になっています。
  
日曜日は、
口蹄疫の復興イベントや
高校サッカーの決勝などもあって、
天気の気になっている方も多いでしょうが、
今のところ、大きな崩れは無い予想です。
  
高気圧の張り出し具合で変わりますので、
新しい予報の確認もお願いします。
  
  
  










101105_1


きょう正午の天気図
(気象庁HPより)












101105_2


きょう正午の雲の様子
(気象庁HPより)

九州南岸にある雲の帯は
薄い雲が中心です。












101105_3


あす朝の予想天気図。

高気圧に覆われる様に見えますが、
高気圧と高気圧に挟まれた部分は、
高気圧の鞍部なんて
言い方をしたりして、
高気圧の中心よりは
相対的に気圧が低い部分なので、
地上付近で空気が集まって
雲が出来やすくなります。

つまり、等圧線を
地図の等高度線に置き換えると、
高気圧は丘にあたる部分で
二つの丘に挟まれば部分は、
谷になっているわけです。
いわゆる「気圧の谷」と
呼ばれることもあります。

同じく例えて考えると
地形の谷には水が集まってくるように、
気圧の谷には両方の丘から
空気が流れ込んできます。
両方の丘から流れ込んだ空気がぶつかって
上昇気流が起きて、雲が出来るのです。

野田は
空気がぶつかる部分という意味で
弱い前線と表現することもあります。




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