南にある怪しい雲に注目

ノダっち

09年7月30日(木) 16:51


ひっさしぶりに、
スッッッッッッッキリとした青空を見た気がします。
午後3時過ぎには、
雲がほとんどない快晴の青空が広がっていました。
低い所にちょっとモクモクした雲があるくらい。
気象台の3時間毎の観測の記録をたどってみると、
朝や夜に快晴の観測があるのですが、
昼間の快晴としては7月16日の午前9時以来、
2週間ぶりに昼間の時間に快晴を観測しています。
(※快晴とは、空全体に対して雲の割合が1割以下の状態のことです)

んなわけで、空を見上げても
とくに怪しい雲はないのですが、
右の一番上の写真のず~~~っと先、
衛星画像では日本のはるか南の海上、
フィリピンの東からグアム島周辺の海域に
数日前から注目している怪しい雲があります。

この辺の雲のかたまりに、
来週にかけて注目が必要になるかもしれません。

海外の数値予報モデルや、
日本の週間予報の資料によると、
この雲の塊が今後まとまって
北上する気配が出てきているのです。

宮崎への影響だけではなくて
夏休みで各地に旅行なども計画されている方も
今後のこの雲の動きに注目して、
最新の情報を確認するようにしておいて下さい。

というのも、ココ数日書いています通り、
今、太平洋高気圧が弱いのです。

太平洋高気圧が弱いと言う証拠がきょうの気温によく出ています。
夏の高気圧ではなくて北からの移動性高気圧に覆われた影響で、
これだけスッキリと晴れたにもかかわらず、
きょうの宮崎市の最高気温は、(午後3時現在、)29度3分と、
30度に届きませんでした。
これで今月下旬の20度台の日は6日目で、
1993年以来の7月下旬の20度台の多さになっています。

太平洋高気圧は、これから来週中頃にかけても
日本の南東海上にあって
九州付近への張り出しが弱い状態が続く予想です。

南から北上する熱帯生まれの低気圧
(気象の業界では熱帯擾乱(ねったいじょうらん)なんて呼びます)は、
太平洋高気圧の縁に沿って北上する事が多くなります。

とくに、来週予想される、
中途半端に張り出している状態が一番厄介です。

ただし、

まだ熱帯低気圧にもなっていない卵の状態ですので
このまま雲がまとまらない可能性もありますし、
熱帯擾乱に発達しても、
太平洋高気圧の西への張り出しが早ければ、
高気圧の南側を西へ進んで
日本へ大きく影響しないかもしれません。
また、来週後半には、
太平洋高気圧の西への張り出しが強まる予想もあります。
低気圧にまとまるのが早いか、高気圧が張り出すのが早いか・・・

という、
様々な可能性を含めて、
今後、この怪しい雲の動きに注目です。










090730_1

MRTから南の空(午後3時頃)


090730_2

7月30日午後3時の衛星画像
怪しい雲はフィリピンの東で白く目立っている辺り。
(気象庁HPより)


090730_3

きょう正午の実況天気図
気象庁は怪しい雲の部分を「低圧部」として解析。
低圧部は周りより気圧が低いものの、まだ循環が弱く中心が特定出来ない所です。

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