雲の見え方

ノダっち

09年1月27日(火) 13:00


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午後3時頃の西の空



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赤外画像:気象庁HPより


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可視画像:気象庁HPより


といっても、ご存知の通り種類は様々です。

雲がかかっても

きょうのように日差しがたっぷりと降り注ぐ時もあったり、

灰色の雲に覆われても、

雨が降る時もあれば

ただ曇り空の時もあります。

右の写真は、きょう午後3時頃の西の空です。

白い絹を広げたような雲が出ていました。

専門的には

巻雲、あるいは巻層雲と呼ばれる種類の雲です。

この種類の雲は、

空の高い所(5000m以上)にあって氷の粒から出来ています。

では、宇宙からこの雲を見るとどうでしょう?

そこで活躍するのが衛星画像です。

2つの種類の衛星画像を二つ掲載してみました。

時刻はいずれもきょうの午後3時です。

この二つの画像を見比べると、微妙に雲の見え方が違います。

上の画像だと

九州上空にある雲と九州の南海上にある雲の帯の白さは

 

同じくらいですが、


 



下の画像だと

九州の上空にある雲の白さは薄くて、

 

九州南海上の雲の帯は白が濃くなっています。


 



これはどういうことでしょう?

上の衛星画像は、私が通常

イブニングニュースやアッパレmiyazakiで使用する

赤外画像と呼ばれるもので、

一般的に空の高い所にある雲ほど白く写ります。

(赤外画像とはなんぞや?というお話はまたいずれ。)

一方、下の画像は可視画像と呼ばれ、

白黒写真を宇宙から撮影したのとほぼ同じで、

白が濃い所は、そのまま雲が濃い所です。

この画像による見え方の違いから、

きょうの九州周辺にある雲の状態を推測してみると、

赤外画像で白の濃さが同じくらいということは、

 

 



九州上空の雲も南海上の雲も

 

同じくらいの高さにある雲ということになります。


一方、可視画像からは、


九州上空の雲は薄い雲で

 

九州の南にある雲は濃い雲ということがわかるのです。


 



この他の衛星画像の特徴として、

赤外画像は昼も夜も関係なく雲の様子を見ることが出来ますが、

可視画像は太陽光が当たらない夜間に

 

撮影することが出来ないのが欠点です。


 



逆に、

赤外画像は低い雲が撮影出来ないのに対して、

 

可視画像では低い雲や霧も写ります。


 



なので、低い雲が県内の天気に影響している時には、

ニュースなどでもたまに可視画像を使用して解説しているんですよ。

なお、この他にも、ひまわり6号は

水蒸気の濃さを撮影する水蒸気画像や、

3.8μm帯画像といって

可視画像が撮影出来ない夜間の低い雲を撮影する機能もあります。

雲は、宇宙からもいろんな見え方をしているんです。

さらに気象レーダーやアメダスによる降水の状況なども組み合わせることで

より詳しく、空を見上げて見えない範囲の雲の状態も

知ることが出来るようになっています。

明日は赤外画像で写らない低い雲が

県内に影響する可能性があるので、

もしかしたら、可視画像がテレビに登場するかもしれません。

ただし、この低い雲くんは気まぐれなところもあるので、

登場しなくても、怒らないで下さいねぇ

               C= C= C= C= ┌(;・_・)┘

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