暖冬の要因

ノダっち

09年2月24日(火) 12:37


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気象庁発表資料より

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1月2日強い冬型の天気図

日本の東で等圧線がグルグルまわって発達している”L”がアリューシャン低気圧


きょうもスッキリしない天気になっています。
菜種梅雨のような天気が
一ヶ月も早く現れるほど暖冬になっている2月ですが、
きのう、気象庁から
 平成20年度異常気象分析検討会(定例会)
 での検討結果の概要 
 ~2008/09年冬の日本の天候と循環場の特徴について~

という資料が発表されました。

資料によると、
この冬の暖冬の要因としては、

「アリューシャン低気圧の勢力が太平洋全域で平年と比べてかなり弱く、シベリア高気圧の張り出しも弱かった。このため、日本付近では冬型の気圧配置が平年より弱く、寒気の南下しにくい大気の流れとなった。このことが、顕著な高温をもたらした直接的な要因である。」

と記載されています。

アリューシャン低気圧とは、北太平洋にある
アリューシャン列島付近で冬に発達する低気圧のことで、
日本付近を通過した低気圧が
アリューシャン列島付近まで発達しながら進んだものなどです。
ちなみに、この発達した低気圧から生まれた波は
うねりとなって太平洋を伝わって
冬のハワイに大きな波をもたらすことで知られています。

一方、シベリア高気圧は、
冷たい空気を持つ大陸の高気圧です。

天気予報でよく使う言葉、
西の冬型の気圧配置うち、
西の高気圧がシベリア高気圧で、
強い冬型のときは、
東の低気圧がアリューシャン低気圧になります。
(右の1月2日の天気図)

ではなぜ、アリューシャン低気圧が弱かったのか?
ということに関しては、
上空の偏西風の蛇行が原因ではないか、
といった内容が記されています。
実は、低気圧の発達は、
上空の偏西風の流れ方に影響されているのです。

1月は冬型の気圧配置が続いたこともありましたが、
私自身、今月はほとんど冬型という言葉を使っていません。

強い冬型の気圧配置になりにくかったため、
寒気の流れ込みが少なく、気温が高くなっているわけです。

この高温の傾向は夏に向けてどうなるでしょうか?

あすは、気象庁から「暖候期予報」
つまり夏の天気の傾向が発表されます。

注目です。

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