放射霧

ノダっち

08年12月10日(水) 13:08


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図1

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図2

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図3


昨夜からけさにかけては
濃い霧のかかった所があったようです。

これは「放射霧」と呼ばれる種類の霧で、
雨上がりの夜が晴れていると、
雨で十分に湿った空気が放射冷却によって飽和するため
翌朝にかけて出やすくなります。
太陽が昇ってくると、たちまち消えるのも、
放射霧の特徴です。

飽和という言葉で???
と、なった方のために今日はちょっと理科の授業を♪
字が汚くて恥ずかしいのですが、
言葉だけでは説明が難しいので右に図を書いてみました。

まずは、図1の説明から。

空気は
気温によって含むことが出来る水蒸気の量が決まっていて、
気温が高いほど含むことが出来る水蒸気の量が多く、
気温が低いと含むことが出来る水蒸気の量が少なくなります。

この含むことが出来る水蒸気の量を「飽和水蒸気量」といい、
この飽和水蒸気量に対して
現在の空気に含まれている水蒸気量がどれくらいか?
を示したのがいわゆる湿度(相対湿度)です。

右の図でt1度の空気は、
飽和水蒸気量に対しておよそ8割くらいの水蒸気量なので、
この空気は湿度がおよそ80%です。

この比較的湿った空気の気温が下がると(図2)で、
t2度の所で飽和水蒸気量と同じになります。
このとき、湿度は100%で、「飽和した」状態です。
また、この飽和する温度のことを露点温度といいます。

さらに気温が下がると(図3)、
含みきれなくなった水蒸気が出てきます。
含みきれなくなった水蒸気は、結露して、
水蒸気と言う目に見えない空気から水滴に変わり、
目に見えるようになります。
これが霧や雲です。

この気温を下げた要因が「放射冷却」によるものだったため
「放射霧」という種類の霧に分類されるんですが、
その放射冷却に関しても、またいずれ教室を開きます^ ^;

そして、太陽が出て来て再び気温が上がると、
飽和状態が解消されるため、霧も消えて行くのでしたぁ・・・

ちなみに、きのうの雨上がり直後15時の宮崎市では、
気温が15.3度で、湿度が80%、露点温度は11.9度でした。
つまり、雨で十分に湿っていたこの空気は、
気温が11.9度まで下がったら飽和して霧が発生する状態だったんです。
実際に昨夜21時になると、気温が11.4度まで下がり、
湿度97%とほぼ飽和した状態で霧が観測されました。

以上で、きょうのお天気教室はお開きです。
お疲れさまでしたぁ^o^/

なお、きょうは、
午後3時現在、都城市で湿度34%、宮崎市で54%と
乾いた空気が流れ込んで来ているので、霧の発生は難しそうです

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